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『教育』2017年11月号 No.862

『キョウイク』2017ネン11ガツゴウ No.862

編著者
JAN
491-012835-117-4 00667
判 型
A5判
ページ数
112頁
発行年月日
2017年10月 
価 格
定価(本体価格667円+税)
ジャンル



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特集

特集1:
学力・学習状況調査で学校・家庭は
特集2:
教職課程コアカリキュラム

とびらのことば

「学力向上」に追われる学校と家庭
2007年に全国学力・学習状況調査が実施されてから、10年が経過した。各自治体でも同様の調査が実施されている。根拠のきわめて不確かな正答率をあたかも絶対的な基準のようにして、地域間・学校間の「平均正答率ランキング」競争をますますあおり立てている。
全国・各地の学力調査は、特定の教育内容や方法を日常的な授業レベルで学校現場に貫徹させる手段として機能している。学習指導要領や検定教科書をとおした管理統制に加え、学力調査の結果をもとに授業改善を迫る体制下で、教育実践を創造的に展開する余地が一段と狭められつつある。
学習状況調査がもたらす問題も見逃せない。学習状況調査の各項目の結果分析と、質問への肯定的な回答率を上げることが学校教育の目的となるような、本末転倒というべき状況も生じている。
さらに、学力・学習状況調査は、家庭での学力向上や学習習慣確立の取り組みを要請し、家庭の教育と子育てを縛るものとしても機能している。
各自治体では、教育の目的が学力テストのランキング向上対策になり下がる事態がいっそう進んでいる。
本特集では、学力・学習状況調査をめぐって、地方自治体、学校教育現場、家庭にいかなる問題が生じているかを読み解いていく。さらに、学力・学習状況調査の性格や目的を根本から問い直すとともに、学力・学習状況調査が教育を支配する社会的構造をいかにして打破していくべきかを考える視座を示したい。

編集後記

◉全国学力テストについては、本誌はこの10年の間に何度も取り上げ、批判してきた。全国学力テストの成績と問題が公表され普及されることで、文部科学省が規定する学力と学習内容があたかも唯一無二であるかのような錯覚を人々に与え、それ以外の学びは意味のないものとして「省略」され、「テストのための教育」が正当化されていく問題。テストの結果を県別にランキング化することで、競争的雰囲気が人々のなかに醸成されていくことなど、数々の問題点を指摘してきた。特集1での沖縄からの報告は、テストが学校教育を破壊していることをまさに証明してくれている。
◉今号で「全国学力・学習状況調査」として取り上げたのは、テストと同時に行われる学校調査、児童・生徒・保護者への質問を含んだ学習状況調査が果たしている役割も無視できないからだ。調査を通じて、 家庭には国が求める子ども像、家庭像を知らしめようとしている。また、学校にはPDCAサイクルの貫徹を強制している。しかし学校調査の項目の一つに「主体的・対話的で深い学びの視点による学習指導の改善」があるが、「主体的で対話的な学び」が、テスト体制になじまないことぐらい、「賢明」な文科省の人々ならわかりそうな
ものだが。
◉特集2は、大学版「学習指導要領」ともいえる教職課程コアカリキュラムを取り上げた。幼稚園から大学まで「学習指導要領」の枠組みに閉じ込め、子ども・若者、そして教員から自由を奪い、批判的思考をさせない体制は、かえってこの国の教育と社会を危険にさらすことになる。

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