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『教育』2018年06月号 No.869

『キョウイク』2018ネン06ガツゴウ No.869

編著者
JAN
491-012835-068-9 00667
判 型
A5判
ページ数
112頁
発行年月日
2018年05月 
価 格
定価(本体価格667円+税)
ジャンル



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特集

特集1:
「大学版学習指導要領」と教員養成
特集2:
格差社会を生きる大学生

とびらのことば

民主主義と知を基盤とした教員養成を
大学における教員養成は、「大学版学習指導要領」ともいうべき教職課程コアカリキュラムの制定とこれを梃子にした教職課程の目標・内容の統制の動きによって、その基盤をいま大きく脅かされている。2019年度以降に開講される教職科目にかかわる再課程認定では、コアカリキュラムに準拠したシラバスとカリキュラム対応表の提出が求められ、教員養成を担う大学は国に教職課程の認可権を握られ、自律的な教員養成を行う余地を狭められている。
教員養成の学問的基盤の切りくずしと、教職課程に対する国家統制の強まりによって、大学では教師になる楽しさ、子どもとともに学びを追求する喜びが教えられなくなる。教師が仕事をし成長していく過程を、フォーマット化された「育成指標」の達成状況に置き換えてしまうような考え方を大学が普及・助長しかねない懸念も広がっている。
本特集では、大学教職課程をめぐる近年の政策動向を分析し、大学の教員養成における学問と教育の自由を奪う動きがいかなるイデオロギーと施策によって進められているかを読み解く。
そのうえで、学問に裏打ちされた、民主主義的な教員養成のあり方を、教員養成系大学・学部をめぐる厳しい状況のなかでどう構想し、実現していくべきか。
私立大学、国立大学の取り組みと、日本よりもいくつかの点で民主主義的な教員養成を実現している海外の事例をとおして、展望を描く。

編集後記

◉今年もまた新年度が始まった。新しい一年への期待と不安が入りまじる季節だ。とくに教師になったばかりの人たちは、何もかもがはじめてのことで不安を覚えることも多いだろう。大学で学んだこととはずいぶん違う現実の前で早くも悩みを抱えている教師もいるかもしれない。
◉そんな若い教師たちが3月まで学んでいた教職課程が大きな変更を迫られている。特集1は教職課程コアカリキュラムが、教員養成にどのような影響を与えるのかを検討した。現在すべての大学を対象に行われている課程認定によって、教職科目の内容が画一化されるとともに、「できる」ことに焦点化され、知識・技能の習得が強く求められている。たしかに、教師になったときに「困らないよう」な準備は必要かもしれない。しかし、過度な「できる」主義では、「教員養成は大学で行う」という原則の意義が失われてしまうことは火を見るより明らかだ。
◉「できる」という資質能力論は、教師教育だけでなく、指導要領の改訂によって学校教育全体を覆いつくそうとしている。
 しかし、人間を資質能力の束でとらえ、そこにしか価値を見出さない教育は、その名に値するのだろうか。それは同時に「できること」の対極に「できない者」を排除してかまわないという論理をも生みだす。
◉特集2の諸論稿は、そのような論理の前で立ちすくみ、もがく若者たちの姿を描いている。子ども・若者・教師たちが「できる」ことの呪縛から解き放たれる実践をどのようにつくりだせばよいのか。
◉二つの特集からそれを考える糸口を見つけたい。

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