「京都から知的発信」を創業の精神に、全国の良書を送り続けてきました。「元気印の出版社」と評価されています。


ご注文は送料無料でお届けします!

『教育』2018年07月号 No.870

『キョウイク』2018ネン07ガツゴウ No.870

編著者
JAN
491-012835-078-8 00667
判 型
A5判
ページ数
112頁
発行年月日
2018年06月 
価 格
定価(本体価格667円+税)
ジャンル



※定期でのお申し込みは『教育科学研究会』様からご注文下さい。

特集

特集1:
学校に人も、予算も
特集2:
ねがいを声にする場をもとめて

とびらのことば

子どもと教師のために教育条件整備
いま教育現場に不足しているものは何か? それは「人と予算」だ。
「よい教育」を行うには、前提となる条件整備が必要だが、多様化する教育ニーズに対し行政は、現場に「愛と情熱」「知恵と工夫」を要求するばかりで、十分な「人と予算」の整備を怠ってきた。その結果「ブラック化」した現場は苦闘し、疲弊している。政府の進める「働き方」改革も、条件整備が伴わなければ、教職員の長時間過密労働を解消することと子どもの学習権を保障する学びをつくりだすこととを両立することはできないだろう。
安倍政権は「教育再生」を掲げるが、教育予算は減らし続けている。文教費が防衛費を大きく下まわる国は、もはや文化国家とはいえない。そんな批判はたやすいが、それは文科省を含めた教育界全体が財政に弱すぎて、教育予算を確保することができなかった結果だということでもある。教育に携わる者が、自ら現場のリアルな実態からその必要性を説いて、財政保障のために行動しなければ、教育のための「人と予算」はけっして増えない。だから、私たちは、ともすれば無頓着になりがちだった「教育にかかるお金」について、もっと関心をもつ必要があるのではないか。
巨大な力で教育が「人格の完成」ではなく「グローバル人材育成」のために再構成されようとしているいま、その対抗軸を構想するためにも、教育条件整備は大きな要求課題となる。よりよい教育の実現のために努力する者の幅広い共同が、この国の教育の未来をひらく。

編集後記

◉ 特集1では、子どもたちの教育だけでなく、教師の働き方に直結する教育条件整備や教育費の問題を取り上げた。非常に大事な問題でありながら、特集ではこのところあまり取り扱ってこなかったことは、あらためて反省したい。
◉山㟢論文は、いま問題となっている長時間労働や「非正規」任用の増加など「学校のブラック化」の背景には、政府・自治体の「マン・プアー(Man Poor)」政策があるとする。そしてこれをきちんとただすことなしには、子どもの学習権が侵害されたままになる事実を指摘する。
◉また世取山論文は、最近話題になっている教育の無償化問題を原理的に解明するとともに、この議論の危うさをも指摘している。改憲と抱き合わせで論じている自民・公明、維新などの主張は、無償化を進めるようにみえながら、その実、公教育に対する国の責任を免じる一方で教育への恣意的介入をいつでも行えるしくみづくりの一環となっているというのである。こうした状況のもとで、教員や職員による必死の努力と工夫によって、かろうじて日々の教育実践がなされているという現実を軽視してはならない(石原論文、植松論文)。
◉教育費こそ教育思想を具現するものであるということを忘れてはなるまい。よく知られているように、日本はOECD諸国のなかで、もっとも公教育費支出が少ない国のひとつである。公費ではなく、家庭の私費負担で教育が運営されることは、教育を商品として扱うことに等しい。格差と競争の原因もここにある。本号の特集を学習会、職場などでぜひ読み合ってほしい。

ご感想をお聞かせ下さい

この書籍へのご感想をお待ちしております。
※お寄せいただいたご感想の著作権は小社へ帰属し、当ホームページや小社出版物に転載させていただく場合がございます。
※ご感想への返信はいたしておりません。ご了承下さい。ご質問・お問い合わせはこちらからお願いします
※ご記入いただいた個人情報は、返信・連絡などの目的以外に使用したり、本人の同意なしに個人が特定できる形で公表することはございません。

関連情報

現在はありません