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『教育』2019年03月号 No.878

『キョウイク』2019ネン03ガツゴウ No.878

編著者
JAN
491-012835-039-9 00667
判 型
A5判
ページ数
112頁
発行年月日
2019年02月 
価 格
定価(本体価格667円+税)
ジャンル



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特集

特集1:
教科学習の可能性
特集2:
道徳の授業をつくる

とびらのことば

何を学ぶための「教科」か
2017年、2018年に改訂された学習指導要領には、教育課程の領域編成を内容(コンテンツ)ベースから能力(コンピテンシー)ベースで構想していこうとする意図が示されている。学校を超えて、生涯にわたって発揮される力を、知的能力だけでなく非認知能力や社会的な関係づくりの力などに広めて獲得させることが強調されている。だが、それは「資質・
能力」規定に沿って子どもたちの目的意識や態度形成に踏み込もうとする危うさを伴っている。
小学校での「特別の教科 道徳」「外国語」など新たな教科、高校での一連の「探究」科目の新設など国による教科の新設・再編の動きがある。さらに、既存の教科においても、国家がめざす方向に向けた教育の目標・内容・方法の統制が進んでいる。それは、教科が本来もつべき性格や役割を乱暴に組み替える意図を含んでいるのではないか。
こうした一連の問題のなかで、「教科」の意義が問われている。教科を学ぶことにいかなる意義があるのか。教科を学ぶことが子どもたちのいかなる力をどのように育てるのか。学校は子どもたちにどんな力を、どこまで、どういうふうに保障すべきか。
本特集では、日本の教育課程の教科・領域に関して現在進行している問題を検討すると同時に、日本の評価枠組みのあり方、そして教科の今日的意義に迫りながら、さらなる教科論の展開の可能性をさぐる呼び水としたい。

編集後記

◉ 改訂された学習指導要領は、資質・能力を前面に押しだしている。そのために「外国語を使って何ができるか」(亘理論文)のように「できるようになる」に焦点を当てている。また資質・能力の形成には、「主体的で対話的な深い学び」が必要だともいう。カリキュラム・マネジメントによる教科横断的な学習も重視されている。
◉しかし、これら主張とつじつまの合わない事態が続出していることを、特集1・2の諸論文が明らかにしている。「教科横断的に」といっておきながら、道徳に教科書を導入して「教科」として固定しようとしている。その一方で、国語での文学作品の軽視傾向は、教科を「できるようになるため」の手段に貶めているのではないかとさえ思われる。さらに「対話的で深い学び」といいつつ、「学びのための基礎診断」に典型化されるように、結局は「できるようになったかどうか」という基準で、子ども・若者を個別に値踏みし、資質・能力獲得競争に追い立てようとしている。
◉「できるようになる」ためには、「わかる」ということが本来は含まれていなければならないし、「主体的」というならば、子ども・若者が疑問に思い考えるに値する対象がそこになければならない。
 そうだとすれば、いまこそ「教科とは何か」「教え・学ぶに値する内容をどうつくりだしていくのか」の解明を急ぐべきだ。
 そのイメージは持田や岡崎の実践にすでに示されている。それは、他人ごとや学ぶべき対象を、自分の言葉で、自分のたちのこととして考え合う主体を形成する教材と方法を突き詰めることにほかならない。

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