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『教育』2019年09月号 No.884

『教育』2019年09月号 No.884

『キョウイク』2019ネン09ガツゴウ No.884

編著者
JAN
491-012835-099-3 00667
判 型
A5判
ページ数
112頁
発行年月日
2019年08月 
価 格
定価(本体価格667円+税)
ジャンル



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特集

特集1:
縛られる学校、自ら縛る教師たち
特集2:
誰もが何かのマイノリティ

とびらのことば

張りめぐらされた「縛り」から抜け出す
学校はこんなにも不自由なところなんだ……。いまの学校は、学生時代に思い描いていた理想の学校像とかけ離れたところにあると感じます。
「チーム学校」の名のもとに、学級通信や掲示物といった個々の教師の創意工夫が「足並みを乱す」として取り締まられることもあります。「学力向上」の号令のもとで、笑顔のあふれる教育活動がどんどん切り縮められ、ちょっとした間に教育効果の不確かな「教育的活動」「意味ある活動」なるものが入り込みます。子どもも教師もきつく締めつけられ、いまにも窒息しそうな毎日が続きます。この息苦しい「縛り」は、いったいどこから来るのでしょうか。
本誌ではこれまでも、ゼロトレランスや〇〇スタンダード、PDCAサイクルなど、「上」から与えられる「縛り」の負の側面について議論を重ねてきました。ただ、教師を縛るのはオフィシャルな「上からの縛り」だけではありません。ベテランの指導教員から若手教員に与えられる「縛り」、「生徒の荒れ」に対する恐怖に根ざした「縛り」、保護者や地域住
民・世間からのまなざしを忖度することで生みだされる「縛り」など、学校には目に見えない「縛り」が幾重にも張りめぐらされているのです。
本特集では、「上」からのプレッシャーのもとで、教師たち自身によって「縛り」が編みだされ、ときには「自縄自縛」の状態さえ生まれている現況に焦点を当てました。そのうえで、どのようにすれば「縛り」から抜けだせるか、希望についても語っていきたいと思います。

編集後記

◉先に公表されたTALIS2018によれば、教員の勤務時間は前回調査よりもさらに増えた。同時に「生徒に勉強ができると自信をもたせる」ことなどについての自己効力感の低さがめだつ。回答はあくまで主観的なものであり、その実態は不明だが、思いきり自分らしく仕事ができていない感覚を多くの教師がもっていることは明らかだ。
◉この不自由さ・不全感は何に由来するのか。特集1は、「なぜ、教師は自らを縛りつけてしまうのか」という問いを立ててこの問題に迫った。これまでもスタンダードやPDCAサイクルなど教師を縛っているものを取り上げてきたが、今回は教師の内面に分け入って実態に接近しようとした。
◉全国学力テストで上位を占める福井県が「ていねいな教育」と「きたえる教育」で大人のいうことを聞き正しい行動ができる子ども像を是とし、石川県の授業と学校生活のマニュアル化で気持ちよく授業に臨めるという発想は子どもだけでなく、教師をも黙り込ませ、考えさせなくすることを船木論文、松田論文がともに指摘している。
◉この発想が学校に浸潤して、教師の思想と行動を縛り、「学校珍百景」(塩崎)を生みだしている。職場で無難に過ごすためには「考えない」ことだと若い教師は口をそろえる(角谷、新川)。しかし、同時に「それでよいのか」という自問もしている。
「縛られない」最初の契機はここにある。そして学校を自らの「正しさ」を競い合う場ではなく(曽和、鈴木)、意見や立場の違いを超えてそれぞれの思いを認め合い、語り合える場にしていく「共闘」が第二の契機となる。

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