2015年9月2日

 本日、いまから昼過ぎまで、東京事務所の会議。その後、夜に宮城県気仙沼市で戦争法案に反対する集会があって、そこに向かう。

 先日、講演時間は80分(+質疑)を予定していたが、60分になったとの連絡があった。冒頭で挨拶する人が増えたというのだ。

 その予定表を見て、びっくり。民主党、維新の党、共産党、社民党の方などが勢揃いしそう。いやあ、講演時間が減って、うれしいなあ。

 何があっても、安倍さんは数で押し切るのだろうけれど、その安倍さんにとっても予想外のことがいろいろあっただろう。こうやって、野党総結集という状況が生まれたのも、そのひとつ。

 衆院での再議決を念頭に、9月末まで国会を延長したのも、予想外の方向に働いている。学生や先生が夏休みなものだから、時間がたっぷりあって、運動の中心に座ることになった。それが、運動のありようを大きく変えた。

 これまでは、安倍政治の退場と叫んでも、それに変わる首相を提示できないので、現実味のないスローガンだった。しかし、いまのべたことどもが積み重なって、少し見えてきているよね。

 次に選挙があったとき(今年の東北の地方選挙や来年の参議院選挙)、少なくとも、野党同士で、「あの党の戦争法案反対はニセ者」というような決めつけはなくなるだろう。それは、自民党と公明党を落とすのに、それなりの力になる。

 そして、参議院で自公が過半数を割れば、戦争法案が成立し、自衛隊を送ろうとしても、その国会承認ができなくなる。衆参両院の議決がないと、派遣できないので。

 そうすると、安倍政権に変わる政権というのが、リアリティをもって浮上するかもしれない。ワクワクする政治状況が、これからつくりだされていく。

2015年9月1日

 昨日から東京。明日は気仙沼に向かうけれど、それ以外、今週はずっと東京。

 昨日は、『マルクスならいまの世界をどう論じるか』という本を書いてもらうため、その筆者と会っていた。いまどき、そんな本が売れるのかと思われるかもしれないが、きっとそこそこ売れると思っている。

 だって、最近、問題をマルクス主義的に分析することを公言する本って、ほとんどみかけなくなった。たとえばテロ問題。貧困だとか格差だとか、マルクスであろうが誰であろうが口にするような分析はあるけれども、イスラム諸国では生産関係がどうなっているのかとか、階級はどうなっているのかとか、そんな視点で分析したものって、ほとんど見かけない。

 中国をどう見るかについても同様だ。政権党が共産党だとか、指導部が社会主義だと言っているとかなんてのは、マルクス主義にとっては何の意味もない。基準になるのは現実の生産関係がどうなっていて、どういう方向に動いているのかだろう。

 そういう、律儀にマルクス主義って感じで、本を書いていただくつもりだ。どうなるだろう。

 夜は「自衛隊を活かす会」の会議。秋以降、どんな取り組みをするのかを議論していた。

 一つは、「戦場における自衛隊員の法的地位」をめぐる問題だ。国会審議のなかで、後方支援する自衛隊員が相手に捕まっても捕虜になれないのだ、という政府答弁があった。一般的に自衛隊員は軍隊構成員とみなされ、捕虜になる資格はあるのだが(これも政府答弁にある)、政府によると、後方支援は戦争行為ではないので、相手に敵対する行為でもなく、捕らえたら捕虜にするのという以前に、そんな自衛隊員を捕らえること自体が間違いなので解放を求めるという。

 なんと現実離れしているんだろう。そんな認識で戦場に派遣される自衛隊員はたまったものではないということで、その問題を深めたい。軍法会議の問題も、それなしに普通裁判所でやっているドイツの事例なんてのも、なんとか調べられないかと思っている。

 もう一つは、「南スーダンPKOの任務変更」。統合幕僚監部の資料が明るみにでているけれど、実際、任務変更をしたらどうなるかという問題を、スーダン人とかも交えて議論したい。