敵と味方

2017年10月23日

 昨日の投票日は台風でしたが、期日前投票を済ませていたので、ずっと家にいました。選挙の動向を気にかけつつ、選挙後の政治の行方とも関連する年末刊行の本の初校ゲラに手を入れていました。

 その本のタイトルは、出版社(集英社)の意向もあり、『改憲的護憲論』になりました。どうでしょ。『「改憲的護憲派」宣言』みたいにパンチはないけど、まあ常識的かな。

 さて、選挙の結果は希望を感じさせるものでしたね。共産党の後退は残念ですが、その共産党も喜ぶ結果ですから。

 枝野さん、いったんは前原さんの提案を受け入れようとして、ガマンしてでもそうしようとしたことが、結果としてよかったと思います。前原さんの本質を見抜いて、すぐ起ち上がったのでなく、裏切られたことを国民が感じられる段階で決起した。国民の常識から離れたところで本質論を説くのでなく、国民に寄り添って、せいぜい一歩ぐらいは先にいるけれど、しかし手を取り合える距離のところで立っているという感じでした。政党はそうでないといけないと思います。

 それに、野党がまとまれば自公に勝てるのではないかということを、誰もが実感した選挙になったと思います。オール沖縄は4区は残念でしたが、それでも4分の3というのはたいしたものです。それに、先ほど山下明子佐賀市議のフェイスブックを見て知ったんですが、佐賀のようなところでも(と言ったら失礼ですが)、小選挙区で自民党が全敗したわけですから(と言っても2つしか選挙区はありませんが)。

 私の住んでいるのは大阪府の高槻市で、辻元清美さんの選挙区です。前回に続き今回も投票させてもらいましたが、その辻元さん、希望だってあるいは自民だって、それだけで「排除する」みたいなことを言いませんよね。偉いなあと思います。実際、この巨大与党のもとで、いろいろな目標を実現しようと思えば、「あれは敵、これは味方」という思考で接近していると、先が見えなくなりますよね。

 私が書いている本も、「改憲派は敵、護憲派は見方」という思考からどう脱するのかというのが、一つの焦点です。改憲が動き始めるタイミングで出版できて、ホッとしています。

 明日は、先ほど取り上げた佐賀に行ってきます。中身は言えませんが、大事な仕事をしてきます。

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