安倍首相の第三の道、第四の道

2018年3月29日

 証人喚問が終わったあとの与党の会合で、公明党の議員が「真相が解明されないで残念だ」と発言したことが報じられていた。これは本音だろうね。このままでは政権が持たないことを肌感覚で理解したのだろう。

 安倍さん的には、あるいは自民党的には、「首相が関与していないことが証明された」ということで、なんとか終わりにしたいだろう。今後の財務省内の調査でも検察の捜査でも、そういうことになる可能性が高い。

 しかし、そうなればなるほど、国民のフラストレーションが高まっていく。そこを安倍さんが分かっていないことが、安倍さんの足元をひっくり返す最大の要因になるのではないかと思う。

 だって、安倍さんが関与していないとすれば、日本の行政というのは、首相の指示もないのに、首相のお友だちを優遇したり、歴史観をともにする学校に特別に便宜を払ったりしているということになるからだ。官僚というのは、そういうことのためには法律に違反しても文書を改ざんするし、それで自分が牢屋に入れられても構わないと思って行動しているということになるからだ。日本というのは、そういう人に行政をまかせている国だということになるからだ。

 安倍さんが関与していることになれば、そこはスッキリと説明がついて、フラストレーションはなくなる。だけど安倍さんは辞めざるを得ない。

 他方、やはり安倍さんは関与していないとなれば、フラストレーションは残って、行政への信頼がないまま安倍さんは行政を進めることを余儀なくされる。そんなことが長続きするわけはなく、安倍さんはいつか辞めざるを得ない。

 そこから第三の道を見つけだすのは容易ではないだろう。「詰み」という感じなんだけれど、どうだろうか。

 第三の道があるとすると、自分は辞めて、誰かに安倍さんの改憲の野望を託す道なんだよね。私はそれを望む。

 だって、安倍さんのもとでの改憲論議というのは、安倍さんに対する憎悪と愛情の対立構図が生み出しているようなところがあって、冷静な議論になっていかないからね。改憲と護憲の双方を冷静に議論するような環境が早く生まれてほしいなあ。

 第三の道でも安倍さんは辞任だというところに、安倍さんが追い詰められている現状があらわれていると思う。安倍さんが居残る第四の道はあるのだろうか。

記事のコメントは現在受け付けておりません。
ご意見・ご感想はこちらからお願いします

コメント