「自衛隊を活かす会」の鮮烈デビュー

2014年5月7日

 大型連休、いかがでしたか。私は、「九条の会」に呼ばれて2回講演した以外は、「安保法制懇」の報告書をにらみながら、ずっと本の執筆でした。本日から3日間、東京出張です。

 連休中、うれしいことがありました。まだ発足もしていない「自衛隊を活かす会」が、鮮烈デビューしましたよね。

 最初は5月2日、NHKでした。夜9時のニュースで、「会」の呼びかけ人の伊勢﨑賢治さんが、かなり時間をとってインタビュー。集団的自衛権に賛成の人と反対の人と、それぞれ一人ずつがでましたが、伊勢﨑さんが「会」を準備中だと紹介された上で、いろいろ発言していました。

 その次は5月5日、朝日新聞でした。3日から1面で「憲法を考える」という大型企画がはじまり、5日は最終日だったんですが、3面で以下のように長く紹介されていました。「会」が何をしようとしているか分かるので、以下、全文紹介します。

 その前に、いま活字としては大阪本社版を呼んでいて、ネットで購入しているものは通常、東京版を見ます。大阪版の見出しが「平和守る 地に足つけて」だったのに、東京版では「平和・国益 地に足つけて」として、「会」の理念のひとつである「国益」が入っているんですが、整理部の方が大事だと思ってくれたのでしょうか。では、全文を。

 憲法記念日の3日、新潟県長岡市。元防衛官僚の柳沢協二(67)は「憲法九条を守る長岡の集い」で講演した。安倍晋三首相が集団的自衛権の行使容認をめざす動きを「情念からとしか考えられない。憲法や自衛隊の人たちの命を無視して、議論を進めるのは認められない」と断じた。

 03年に始まった自衛隊のイラク派遣などで政策立案に携わった。憲法の枠内で国際社会の要請に応え、自衛隊の海外派遣の道筋をつけてきたと自負する。内閣官房副長官補も約5年務めたが、憲法解釈を変えることには反対の立場だ。第いま首相が解釈変更に突き進む姿に「戦後日本が積み上げてきたものを壊し、自らの生涯も全否定されるのか」と感じている。

 柳沢は6月、紛争地の武装解除に携わった東京外大教授の伊勢崎賢治(56)らと「自衛隊を活(い)かす:21世紀の憲法と防衛を考える会」を立ち上げる。趣意書には「国を守り、平和を守ることは感情や勇ましい言葉によってできるものではない」「世界の現実を見つめ、国益をもう一度考え、地に足のついた思考が必要」などとうたう。柳沢は現行憲法の枠内で今後の防衛政策を考えることをめざすが、「憲法を見直そうとする人とも接点を探りたい」と話す。了

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