明日が「自衛隊を活かす会」の札幌企画なので、本日からやってきました。すべて札幌の方におまかせなので、前日くらい手伝わなければということで。だけど、何もやることはありませんでした。ありがたいことです。
先日、北海道新聞に告知記事が載ったので、その後、テレビ局やら新聞社やら(個人からもですが)、私の携帯に電話がかかってきました(私の携帯が「会」の事務局なもので)。注目されていますよね。それとは関係ないけど、本日は、ある県の弁護士会から、その県の退職自衛官で安保法制に反対している人を紹介してくれという電話までありました。さすがにそれは無理でしょ。
明日は南スーダン企画です。駆けつけ警護問題ですよね。これって、そこだけに目を奪われると、自衛官と意見がかみ合わないかもしれません。
南スーダンの自衛隊は復興支援の任務をもって派遣されているわけで、道路や橋の修復などをしているわけです。でも、もしそこに日本のNGOとか国連の職員がいたとして、武装集団に襲われるようなことがあったら、やはり「助けたい」と思うでしょう。それが自然な心の動きです。
だから、最初にカンボジアに派遣されたときも、選挙の支援で日本人のボランティアがたくさん来ていて(41名)、その投票所を道路工事のための「調査」という名目で巡回したわけです。その投票所が襲われれば、自己防衛の範囲で守れるということで。そういう点では、事実上の駆けつけ警護を法すれすれの線でやったわけです。何も起こらなかったから問題にならなかったけれど。
おそらく、南スーダンに派遣されている自衛隊も、駆けつけ警護の任務が付与されるかどうかにかかわらず、そこに命の危険にさらされる人がいれば「助けたい」と思うでしょう。その気持ちは否定できない。
だけど、南スーダンは、もはやカンボジアと同じレベルではないことが問題なんです。カンボジアは、いろいろあっても、紛争当事者の停戦合意があって、国連PKOが中立の立場で活動していた。だけど、南スーダンは、停戦合意そのものがなくて、国連PKOは文民保護のためには武装集団と交戦していいということになっているわけです。まさに戦争の真っ最中であって、「警護」なんてもんじゃない。
そういうPKOだから、PKOといえば必ず顔を出してきたスウェーデンやノルウェーは部隊を出していないのです。戦争が波及することを怖れる周辺のアフリカ諸国が部隊を出して戦争しているのです。
だから、日本がやるべきことは、「駆けつけ警護」任務を付与するかどうかの水準を超えて、まず自衛隊を撤退させることでしょう。そして、戦争を終わらせるために日本が何をやるべきかを、とことん議論することでしょう。あるいは伊勢崎賢治さんがよくいうように、非武装の自衛官を送って停戦監視を徹底することでしょう。
明日、どんな議論になるか楽しみです。どなたかが、「自衛隊を活かす会」のシンポは予定調和じゃないといっておられましたが、明日もそうなるでしょう。
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