都議選結果、出でよ!軍事戦略を語る護憲政党

2013年6月24日

まず別件。何人かの方から、このブログがスマートホンで見にくい、何とかしてくれといわれていました。本日から改善しましたので、よろしく。ある意味、パソコンよりも見やすいかもしれません。ワードプレスって、何でもできるんですね。

ということで都議選結果。やはり自民党と公明党の全勝がもつ意味は大きい。この勢いだと、参議院での過半数越えはほぼ確実だろう。それは、改憲に向けた大きな一歩である。

公明党は憲法改正に慎重姿勢だといわれる。だけど、この政党は、基本的に加憲ならOKなのである。以前から公明党のなかでは議論されているが、9条の1項と2項をそのまま残し、3項を加憲するわけだ。たぶん、1項と2項でかかげた理想が実現するまでの間、自衛権を行使することは妨げられないとか、そんな規定ぶりになるだろうか。

自民党は「国防軍」でなくてもOKだろう。なぜなら、改憲にかける自民党や安倍さんの最大のねらいは、集団的自衛権の行使にあるからだ。そして、「自衛権を行使することは妨げられない」と憲法に書き込んでしまえば、個別的自衛権どころか集団的自衛権まで認められるというのが自民党の立場だから、それでOKなのである。

この内容で自公の合意が達成されれば、民主党も立ち向かえないと思う。がたがたになって賛成に回っていくと思われる。3分の2なんて、すぐに実現する。

いや、それだけじゃない。この改憲案(まだ予想段階だけど)のすごいところは、護憲派を追い詰めるところにある。だって、戦争放棄も残し、戦力の不保持も残すのだ。自衛権だって、そういう理想が実現するまでの暫定的な措置だという位置づけである。

もちろん、自衛権なんてとんでもないという護憲派もいるから、そういう人たちは何があっても動揺しないだろう。先日も、街頭で、「9条を改正し自衛権を認めるなどというとんでもない人たちがいる」と演説していた人たちがいた。

しかし、護憲運動の中心にいるわけではない普通の護憲派は、その多くが自衛権も自衛隊も認めている。一方で、改憲による軍事大国化とか、海外派兵体制とか、そういうものは心配している。9条の理想が残ったままで自衛権が書き込まれるというのは、おそらくそういう多数の護憲派の気持ちにピッタリとくるだろう。

このような局面において、共産党が躍進したことは心強い。前回選挙とくらべ、得票数で大幅に減っていることは懸念材料ではあるが、選挙は議席数が結果であって、その結果自体が政治を動かす可能性を生みだすからね。

他方、得票数が減っているということは、共産党をはじめ護憲政党の支持者の幅は従来の枠にとどまっていることを意味する。いまのべたようなことが憲法をめぐって予想される状況下で、国民多数を護憲派に惹きつけるためには、自衛権とか自衛隊をどう語っていくのかが、きっと決定的な要素になってくると思われる。

出でよ、軍事戦略を語る護憲政党。どうでしょうか?

記事のコメントは現在受け付けておりません。
ご意見・ご感想はこちらからお願いします

コメント