2015年1月6日
本日は朝から大阪へ。弁護士さんとの打合せです。
わが「自衛隊を活かす会」は、2月に第5回シンポをやって、ゴールデンウィーク明けにも「提言」を出していく予定です。それについては別途記事を書きます。
ずっと東京でシンポをやってきたのですが、せめて関西でも何かやってくれという声が出ておりました。それで、安倍首相もゴールデンウィーク明けに、集団的自衛権の安全保障法制を出してくるということですから、その分析と批判をする企画を関西でやろうということになったのです。
本日の打合せの結果、6月20日(土)で決めました。午後、大阪駅から環状線で2つめの野田駅の近くにある福島区民センターです。200人くらいの会場でと思っていたら、きっと盛り上がるだろうから、500人の会場をと言われ、そこにしました。大丈夫かなあ。
福島区民センターにしたのは、JRの東西線・海老江駅にも近いからです。そこから2つで北新地の駅に出られます。
このまじめな会が、なぜ北新地かって? 昼間にまじめな企画をやったあと、夕方からここで「自衛隊を活かす会」の呼びかけ人である伊勢﨑賢治さんのジャズセッションをやるんです。場所は、創業が1918年というバー・サンボアです。
ここのマスターが伊勢﨑さんのファンで、以前、銀座のサンボアでも、3.11福島企画のプレ企画をやらせてもらったことがあるんです。その縁で、今度もお願いしました。
ぜひぜひ、関西のみなさん、ゴールデンウィーク明けは、「自衛隊を活かす会」に注目してください。安全保障法制でも、楽しい分野でもです。
平日の昼間から、仕事をほっぽり出して何をしているのか、というおしかりの声も聞こえてきそうですねえ。でも、違うんですよ。こうやっていろいろ他のことをやりながら、私もゴールデンウィーク明けには、うちの会社から安全保障法制批判の大著を出そうと思っていて、すべて会社の利益につながっていくんです(かなり無理筋?)。沖縄のルポルタージュ、書いてくれる人がみつかりそうで、そうしたら自分で書く必要がないので、こっちに重点をおけると思うんですよね。
では、また。
2015年1月5日
いやあ、すごいタイトルですね。17日(土)の午後1時30分から、新潟ユニゾンプラザ(4階会議室)で「9条の会 新潟県交流集会」が開かれるんですが、そこで行われる講演のタイトルです。
誰の講演かって? 私なんですよ。さきほど、集会のチラシがFAXで送られてきて、タイトルを見て、びっくりしました。こんなすごいタイトルで話せるかなあ。心配。
でも、これ以外、ないですよね。安倍さん、本気でやってきそうな感じですし。
みなさん、戦後70年目のお正月は、どうお過ごしでしたか。私は元旦をのぞき、ずっと慰安婦問題の本を書いていました。基本的に書き終わったという感じです。
慰安婦問題といいましたが、その終章というか補論というか、その部分を書いていたんです。その部分は、慰安婦問題を離れて、ある政治的な目的(慰安婦問題の解決であったり、護憲であったり)を達成するための政治学的なことを書きます。具体的に言うと、原則的な立場と歩み寄りというか、原理と妥協というか、そういうものの関係です(あまり具体的じゃないですね)。
突飛に感じられるかもしれませんが、護憲派と改憲派が手を握って安倍さんを追い詰めていく、そんな対立構図をつくらなければいけないのではという問題意識を持っています。それほど安倍さんは手強いし、それほど国民の側の団結の条件はあると思うのです。改憲派といっても、戦争を望む改憲派なんて、そんなにいるわけではないのですから、そういう人々とどう対話し、仲間になっていくのかが大事だと思うのです。
ということで、新潟にお住まいの方は、是非、ご参加ください。
2014年12月26日
佐賀の県知事選挙も保守分裂ですね。自民党の公認候補に対して、佐賀市長をはじめ自民議員の一部が官僚出身の別の候補を推すという展開です。
複雑な事情はあるんでしょう。ですが、安倍さんがすすめる政治に対して、保守の人々の反発が強まっていることが背景にあることは間違いありません。
対立候補の推薦をしているのは、県内最大規模の政治団体・県農政協議会。おそらく、TPPとか農協改革への反発があるんでしょうね。
佐賀空港へのオスプレイ配備問題でも、ほんの少し違いがあります。公認候補は「沖縄の基地負担などは広く日本全体で負担すべきだ」と条件付き賛成なのに対して、対立候補は県民への安全などについて「確認すべきだ」と慎重姿勢だということです。
一方、これまでずっと対立候補を立ててきた共産党は、今回、誰も立てません。分裂した保守候補以外に、建設官僚出身の大学教授がいて、オスプレイ配備に反対したりしているので、自主的に応援するということのようです。
ということで、沖縄と違うところもあるのですが、安倍路線が明確になるなかで、ついていけない保守が出ているのは共通しています。そういう保守が、あきらめるのではなく、政治の表舞台に出ようとしているということでしょうか。
そこまでは、沖縄にだけあらわれていることではなく、全国で可能性があるのだと思います。佐賀で出ているということは、都市部でどうかはまだ表面化していないので分からない要素があるにしても、少なくとも農業県ならどこでもあるということです。
だから問題は、そこに革新の側が、どう働きかけるかが決定的でしょうね。TPP反対などで一点共闘を進めているはずですが、その共闘を通じて信頼が勝ち取れているのか、いざというときは政治を変える共闘になるだけ成熟しているのか、いやそこまでいかなくても、そうやって成熟させるという気持ちで日夜努力しているのか、そこらあたりが今後問われることになるでしょう。
そういう努力を沖縄はどのようにしてきたのか。それを聞いてくるのが、来年の沖縄行きの目的です。2月2日から4日までです。関係者のみなさん、よろしく。
2014年12月25日
先日、泥さんの本『安倍首相から「日本」を取り戻せ』の出版記念講演会(東京)でした。神戸、京都、大阪とやってきて、東京で4回目。
東京でやったからだけど、この本をつくろうと呼びかけた6人のうち3人までが参加し、あいさつをしてくださいましたた。池田香代子さん、伊藤真さん、柳澤協二さんという豪華な顔ぶれ。
「あいさつは10分で」とお願いしたら、みなさん「いえいえ5分でいいです」というお答えだったのに、全然終わらない。なんと3人で50分ですよ。まあ、参加者はいいお話が聞けて、良かったでしょうね。
というか、みなさん、しゃべりたいんですよね。総選挙が終わって、安倍政権にどう対決していくかって、誰もが問題意識を鋭くしているので。
そこで池田香代子さんが言っておられた話が印象的でした。他の方も、共産党の前進を高く評価していて、池田さんも同じで、その共産党に何をしてほしいのかということに関係したお話でした。
池田さんの聞くところによると、議案提案権をもった共産党が最初に出す法案は、「政党助成法廃止法案」だということらしいです。そこにふれたとき、会場の一部から拍手が起きかけたのですが、池田さんはそれを制止しておっしゃっいました。
「政党助成法に反対しているのは共産党だけだから、この法案を出すことは、他党をみんな敵にまわすことですよね。そうじゃなくて、他党にも反対や懸念が広がっている秘密保護法廃止ということだと、野党の協力が深まって、安倍さんに対抗する力が大きくなるのではないでしょうか。」
そうですよね。うちの会社も政党助成問題は重視していて、来年の年頭に本を出します。『告発!政治とカネ 政党助成金20年 腐敗の深層』というんです。政党助成金って、政党が国民の方を向かないでもお金が入ってくる構造をつくりだしているものですから、廃止のための闘いを強めなければなりません。
そして、共産党にとっては、他の政党がみんな間違っていて、自党だけが優れていることを誇示できる政党助成金問題って、すごく大事な課題だと思います。統一地方選挙が間近ですから、なおのこと重視したいことでしょう。
だけど、池田さんが言われることも、よく理解できます。せっかく一致できる課題があるのに、その課題の法案ではなく対立する課題の法案を先に出すということになれば、躍進した共産党はこういう出方をしてくるんだと、野党の警戒もさらに強まることでしょう。
で、本日の「赤旗」を見たら、山下さんが政党助成法廃止の国民運動を呼びかけているけど、廃止法案にはふれていませんでしたね。このお二人、11月の赤旗まつりで対談しておられるので、ツーカーになっているのかな?
2014年12月24日
まだ全文は読んでいませんが、どうなんでしょうか。朝日が再生するきっかけになるんでしょうか。
この問題での私の見方の全体は、来年出す本で書くつもりですから、ここでは少しだけです。だけど、自分の仕事のことを考えても、いろいろ教訓になることはありますよね。
朝日は結局、「強制連行」にこだわったわけです。慰安婦問題というのは、日本の国家権力の命令により、朝鮮半島のいやがる少女を無理矢理に慰安所に連れて行って、悲惨な暮らしを強いたものだと。
吉田証言というのは、そういう朝日の考えにピッタリとはまるものだったわけです。その考えにはまるかはまらないかが、記事を書く基準になるわけですよね。
最初に名のり出た慰安婦が、親に売られて慰安婦になったと証言しているのに、その部分は報道せず、あたかも強制連行されたかのように描いたのも、そう書かないと、自分の考えと矛盾がでてくるからでしょう。吉田証言の取り消しに時間がかかったのも、それ以外に、同様の証言が日本側から出てこないからだった。そんな感じだったのだと思います。
そうはいっても、慰安婦たちの証言のなかには、強制連行されたというものがあります。軍人が連行したという証言もあれば、朝鮮人に連行されたという証言もある。強制連行にあてはまらない証言もある。さらに、強制的に連れてこいという政府や軍の文書はひとつも出てこない。
そういう、矛盾した状況があるなかで、ふつうは、「なぜなんだろう」と思うわけですよね。「強制連行」はひとつの側面としてあるけれども、それだけでは一面的かもしれないって。
ところが朝日は、そう思わなかったわけでしょうね。目の前にある事実を事実として受けとめず、「強制連行」という都合のいい部分だけを記事にしていくというか、そういう取材だけをしていくというか。
報道するのに「立場」ってあっていいと思うんです。被害者である慰安婦に寄り添う姿勢も必要です。
だけど、事実は事実として受けとめなければいけない。矛盾した事実をすべて受けとめ、なぜそうなるんだろうと考え抜いた先に、きっと慰安婦問題の本質があるのだと思います。そこができなかったことが、朝日の最大の問題点だと思います。
第三者委員会の検証は、そういう肝心なところが抜け落ちていると思います。じゃあ、慰安婦問題とは何なのかが伝わってこない。まあ、それは第三者委員会の仕事ではないのだと思いますけどね。