「シリーズ・さよなら安倍政権」刊行へ

2015年5月26日

 いろいろ書くべきことはありますが、本日から田舎の方に行って、ネットがつながらない可能性があるので、仕事に関係することを先にアップしておきます。以下、弊社のメルマガに書いた記事です。

 6月より、「シリーズ・さよなら安倍政権」を刊行します。第2次安倍政権が発足したちょうど1年半前、「安倍新政権の論点」と題して、合計8冊のシリーズを刊行しましたが、それにつづくものです。

 安倍政権の強権政治への不安と批判が高まっていますが、それとどう闘うのかについて、展望を示すのは簡単ではありません。批判が高まっているといいながら、選挙をやってみると、安倍自民党が圧勝したわけです。だから、その批判というのは、もしかしたら仲間内だけで通用し、盛り上がっていただけなのかもしれません。多くの人の心には届いていない可能性があります。

 では、どうしたらいいのか。安倍政権打倒を願う人々の気持ちを叶えるシリーズをつくれるのか。

 もちろん、その内容が、安倍政権が進める路線に対して、深い批判をオルタナティブを提示しているということが大事なことは、いうまでもありません。今回のシリーズでは、目の前の国会で大問題になる新安保法制問題(柳澤協二『新安保法制は日本をどこに導くか』)はもちろんのこと、アベノミクス2年間を総括した対案の提示(友寄英隆『アベノミクスの終焉、ピケティの反乱、マルクスの逆襲』)を最初に刊行した上で、年金問題、農業と地方創生問題、沖縄基地問題、歴史認識と安倍談話問題などの個別課題でも、あるいは安倍首相そもそも論など包括的な問題でも、一流の筆者が登場します。

 同時に、ただ筆者と内容がいいというだけでは、安倍政権を打倒する展望は生まれません。「一強多弱」と言われるように、安倍政権への批判の気持ちがあっても、それに代わって政権を託す勢力が見えないので、「安倍政権でもいいか」という状況を生みだしているわけです。

 ですから、今回のシリーズでは、安倍政権に反対するために、党派を超えた協力を実現するぞということを打ちだしたいと思いました。それが実っていると思います。

 ご存じのように、最初に出すふたつの本の筆者は、「自共」です。『新安保法制は日本をどこに導くか』を書く柳澤協二さんは、40年間も防衛官僚の道を歩み、内閣官房副長官補として小泉、安倍(第一次)、福田、麻生という自民党首相に仕えた方です。『アベノミクスの終焉、ピケティの反乱、マルクスの逆襲』の友寄英隆さんは、ご存じの方も多いと思いますが、すでに定年退職されていますが、共産党の経済政策委員会スタッフ、「赤旗」論説委員としての経歴が有名な方です。

 それだけではありません。無党派の方はもちろんのこと、民主党の国会議員の方、誰がみても社民党の方も登場します。そうなんです。安倍政権を退場させたいと願う方々が、党派を超えて協力して刊行しようというのが、このシリーズなのです。

 そういう本を出したからといって、安倍政権を打倒するための協力、共同ができるなんて思いません。だけど、そのための世論づくりへ、少しでも貢献できたらいいなと希望します。

記事のコメントは現在受け付けておりません。
ご意見・ご感想はこちらからお願いします

コメント