“志をもって”“等身大の自分で”生きる、とは？
1987年からザンジバルに暮らし、アフリカ諸国の真の独立と人びとの自立を目指して日々奮闘している「革命児」こと島岡強さんとその妻である著者、由美子さん。革命家として志をもってまい進する強さんのかたわらでの暮らしが始まり、異文化のなかでどう生きるかを問われるようになった由美子さんは、とまどい、悩み、反発しながらも、たくさんの出会いと経験を経て、共に歩む「同志」となっていきます。
その日々の軌跡とたゆみない実践を描きながら、「いろいろな人がいるということを受け入れていく」「差別をしないで共に生きる」「志をもって生きる」とはどういうことかを伝えます。たくましく生きる術やくじけない方法を示唆する本書は、読者の背中を押してくれる本です。

はじめに
革命児
　出会い／志／八甲田山／新生革命児誕生／先憂後楽／南アフリカ／革命児大陸へ／結婚
アフリカ入り
　カルチャーショック／働く場／マンダジの思い出／人生で一番落ちこんだ日々
拠点はタンザニアのザンジバル
　漁業と柔道／一期一会／帰宅恐怖症
異文化のなかで
　空まわりする思い／レインコートが破れる理由／小学校中退、理由は貧困／「奴隷根性」の理由／異文化を学ぶ
マラリア
　ザンジバルとマラリア／マラリア闘病記
生きる喜び
　マラリアの苦しみ／人びとに支えられて／マラリアのおかげで
あい十七歳
　日本からやってきた少女／思いやりと志と……
アフリカから、あなたに伝えたいこと
　——あとがきにかえて
　アフリカ独立革命という志のもとで／十七歳の高校生と十五歳の中学生／三つの大切なこと

島岡　由美子
名古屋生まれ。愛知県立大学文学部卒。学生時代に民話研究ゼミに所属し、民話と地域社会の関連深さを学ぶ。幼稚園教諭として勤務後、1987年に、夫・島岡強と共にアフリカへ渡り、以来、ザンジバル・タンザニアを拠点に、漁業・運送・貿易などアフリカの人びとの自立につながる事業や文化・スポーツ振興、交流活動を続けて現在にいたる。自身のライフワークとして、アフリカ各地に伝わる民話の採集に取り組み、日本に伝えている。 アフリカフェ＠バラカ