外道

外道

京都の闇社会で「神」と呼ばれた男

著 者

曹 逹

ISBN

978-4-7803-0494-7 C0093

判 型・

四六判上製

ページ数

304頁

発行年月日

2011年12月

価 格

定価(本体価格1,400円+税)

ジャンル

文学・小説・エッセイ

新進気鋭作家、渾身の書き下ろし!
その昔、京都の闇社会で「神」と呼ばれた男がいた。影の市長と囁かれた男がいた。彗星のように不動産世界に舞い降り輝いた男がいた。
時は昭和60年頃、バブルに踊った建設業者、銀行そしてヤクザ。いったい巨額の儲けはどこに消えたのか。あのベストセラー『京都に蠢く懲りない面々』(講談社)を凌ぐ驚愕の事実が今明るみに。

▶尾上 満  37歳
勤めていた室町の繊維問屋が倒産、不動産会社へ就職、そこで菅山と知り合う。凡庸、性格がよく、誰からも好かれる。
▶山越寅蔵  67歳
山越会総裁、数千人の配下、全国の暴力団に隠然たる力を持つ。痩躯、白髪、左足を引きずるように歩く。
▶菅山 巧  41歳
タクシー運転手だったが、山越組総裁から不動産屋経営を命じられ、尾上に共同経営をもちかける。尾上とは肌が合う。稼いだ金はすべて 女につぎ込む。
▶二階堂義弘 47歳
福知山の元暴力団構成員、山越に拾われ「湊ファイナンス」を任される。影の市長とも呼ばれるほど勢力拡大。
▶富永 桂一 45歳
京都住研社長。1000億円の借入れ、三度も倒産させている。4億円盗まれたことも。
▶高山 三吉 52歳
元近畿不動産の四天王、二階堂の子飼、地上げの名手。寺町に事務所を構える。
▶東元 大海 37歳
アクシス社長、京都の不動産王。2000億円の借り入れ、8000億円の資産、2000坪の豪邸、第一勧銀の頭取と親しい。
▶大本 幸吉 45歳
大日本工業社長。狸山ゴルフ場用地の持ち主。巨漢。京都3悪に入る男。
▶葉場 俊彦
アクション俳優。京都の不動産業者と懇意、狸山のゴルフ場用地を菅山に紹介、不動産に嵌まっている。
▶窪田佐喜雄 52歳
京都の地上げ屋、2台の金色のロールスロイス、ヘリコプター、クルーザー所有。

(年齢は1986年当時)

投稿者:男性・58歳・無職
評価:☆☆☆☆
京都におけるバブル時代の土地に関する闇世界を描いた作品として興味深いストーリーであるが、さらに極道社会の視点から京都という街を描いた作品を望みます。

曹 逹
1948年、兵庫県淡路島に生まれる。25歳の頃に京都に移り住み、以降、京都の不動産業界に長くかかわる。