電力労働者のたたかいと歌の力

職場に憲法の風を

編著者

中村 浩爾・田中 幸世

ISBN

978-4-7803-1003-0 C0036

判 型

A5判

ページ数

244頁

発行年月日

2019年01月

価 格

定価(本体価格2,000円+税)

ジャンル

政治・社会・労働

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「思想による賃金・昇格差別反対」を訴え、30年にわたる裁判で勝利した東京電力・中部電力・関西電力の労働者を支えたうたごえ運動の意味を明らかにする。27曲の楽譜付き。

まえがき
第1部 たたかいの諸側面
 第1章 労働運動とうたごえ
  1 労働運動とうたごえの現状
  2 労働運動から歌が消えた諸要因をめぐって
  3 歌うことがもつ力とそれを発現させる条件
  4 労働運動とうたごえの課題
 第2章 人間の尊厳を擁護した電力労働者の闘い―関電を中心として
  1 関電人権裁判の提訴
  2 裁判運動の展開
  3 裁判での争点と主張、立証の工夫
  4 最高裁判決の内容と意義
  5 賃金その他処遇上の差別の是正
  6 未来につなぐものはなにか
 第3章 電力争議の真髄―闘って吹かせた憲法の風
  はじめに
  1 たたかいへの前触れ
  2 たたかいの背景
  3 懐柔と分断の電力版
  4 反撃と勝利
  5 たたかいの成果と継承
第2部 たたかいとうたごえ 闘いは文化を育み文化は闘いを豊かにした
 第1章 争議を支えたうたごえ
  一 東電合唱団の特徴と活動
  1 運動が文化を要求
  2 「うた」を運動の力に
  3 たたかいに相応しい「うた」こそ力
  4 争議後の合唱団活動
  二 中電争議を支えた文化活動とうたごえ運動の意義
  1 中電争議団のうたごえ運動の足跡
  2 文化活動の果たした役割
  三 関電における闘いとうたごえ運動
  1 「高馬ビラ事件」とうたごえ
  2 「ビラ事件」裁判、最高裁へ
  3 運動の広がりが「関電人権裁判」「賃金差別裁判」の勝利へ
  4 争議支援の地域共闘と三電力の熱いきずな
 第2章 電力のうたごえ― たたかいの綴り方
  一 働く者の願い
  1 しあわせの歌
  二 良心の灯をかかげて
  2 黄色いゼッケン
  3 良心の灯をもやそう
  4 ビラまきのうた
  5 腕ブランコ
  6 大きく生きよう
  三 光は束となって
  7 いま風にむかって
  8 みそ汁の詩
  9 光は束となって
  10 あしらの里
  11 胴づな一本
  四 憲法の風よ
  12 涙で破れた菓子袋
  13 良心の道標
  14 雲に旗たなびく
  15 仲間のきずな
  五 俺たちの年輪
  16 俺たちの年輪
  17 掛時計の贈物
  18 閉じたままのその目に
  19 亡き友よ
  六 原発はいらない
  20 その日から
  21 芦浜の海はいつまでも
  七 勝利へ
  22 風を頬に感じて
  23 紫陽花のたより
  24 君の涙
  25 人権列車がはしる
  八 闘いは今も
  26 指輪
  27 僕ら関西の若者群団
 第3章 連帯と共鳴と
  一 やがて、国民的連帯の合唱曲に
  二 中電人権争議の思い出
  三 『みそ汁の詩』を書いた頃
  四 トラックのステージ(舞台)で唄いながら
  五 合唱団『いなづま』と出会って
  六 ラッパ一丁吹きある記
  七 「歌声」を力に勝利した、東電・中電・関電労働者のたたかいの教訓
第3部 たたかいがのこしたもの 電力改革へつながる道
 第1章 電力労働運動近畿センターの設立と活動
  1 前史
  2 原発推進へむけた反共攻撃の嵐―労組弱体化へ
  3 反共労務対策とのたたかい
  4 基本的人権を基礎にした「人格権尊重」を認めた最高裁
 第2章 関電争議勝利は原発依存やめさせる道の一里塚
  1 直ちに次のたたかいへ―ホップ・ステップ・ジャンプ
  2 東電福島原発事故と「原発立国」政策の継続
  3 市民共同による原発不要社会への転換
  4 二〇二〇年以降の電力システム改革に対する提起
  結び 真の改革に向かって
あとがき
プロフィール
資料 年表
資料 楽譜

中村 浩爾
大阪経済法科大学名誉教授。民主主義科学者協会法律部会・元全国事務局長、日本スポーツ法学会・元理事、大阪地区私立大学教職員組合連合・元教部長
 
田中 幸世
大阪経済法科大学アジア研究所客員研究員。基礎経済科学研究所理事。演出家(フリー)

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