2014年6月6日

 昨晩、ある新聞記者と会っていた。集団的自衛権をめぐる政治の動きについて、いろいろ教えてもらい、意見を交換するためである。

 どう判断していいものか、情報が錯綜している。相矛盾するような情報もある。

 これまで2年後のダブル選挙だと言われていたが、総選挙が早まるという情報がある。時期を選べる総選挙を、自民党がどんな位置に置かれているか判断できない2年後に持ってきては、不利になるかもいれないという思惑があるというのだ。これって、しかも、集団的自衛権の閣議決定を強行して、そのあとに総選挙ということになると、いまの野党の現状では集団的自衛権の閣議決定を覆すための内閣なんてできそうになく、閣議決定を世論が追認したと言われるような選挙になるかもしれない。なんとなくイヤな予感だ。

 一方、安倍さんは追い詰められているという情報もある。一般的に世論が離反しているというのではなく、あのASKA容疑者と安倍さんの絡みの話しだ。安倍さんの次は見えないが、とにかく安倍さんを降ろさないとダメだということでアメリカが動き始めているということとか(これ自体は複数の情報がある)、現在の内閣法制局長官の出身官庁を見ると誰が追い詰めているのか分かるのだとか、まあいろいろ。

 だけどこれも、追い詰められれば追い詰められるほど、安倍さんは早く閣議決定をやるだろうという情報につながっていく。与党協議で、戦闘地域での後方支援という、ちょっと常識外れのことを持ちだし、公明党をびびらせているのも、見境がなくなっていることの反映だというんだけども、どうなんだろうか。

 北朝鮮の拉致問題が急に動き出したことにも、いろいろウラがあると観測する人もいるらしい。だけど、これは相手のあることで、安倍さんがコントロールできない要素が大きいので、素直に見ておきたい。核問題をあいまいにする懸念をアメリカが持っているというけれど、アメリカには核問題を解決するカードがないけれど、日本は、これが拉致問題とともに解決すれば、制裁の解除どころか、日朝平壌宣言で約束した多額の経済援助をするという有効なカードをもつ唯一の国なのだから、そういう自覚でがんばってほしい。

 ま、そういうことで、いろいろな要素があることを頭の隅に置きつつ、当面の仕事に全力です。内田樹さんと石川康宏さんの『若者よ マルクスを読もう Ⅱ』に取り組みつつ、午後は、明日の「自衛隊を活かす会」準備のため、中央即応集団司令官経験者のお話を聞きに行きます。