2014年6月30日

 と思いませんか? さっぱり分からない。

 これまで北朝鮮は、核実験とかミサイル発射のときは、それを誇示してきた。自分はそういう能力があるんだということを示すことで、国際社会のなかで存在感を獲得しようとしてきたわけである。

 ところが今回、事前の通告はなかった。アメリカや韓国がどこまでその予兆をつかんでいたかどうか分からないが、そういう事前報道もなかった。おそらくこれまでは、やるぞやるぞと匂わせることが多かったので、事前につかむことも可能だったのだろうけど、今回、本当に不意打ちでやったのだと思う。

 これって、危険な行為だ。ミサイルって、事前にどの空域をどんな高度で飛ぶかを知らせないと、そこを飛行する航空機とかに影響が出かねないわけだから。

 なぜそんなことをやったのか。それをどう見るのか。どう見たら、合理的だと考えられるのか。

 おそらくだけど、今回の発射は、軍部の暴走なのではないだろうか。これまでは、政府によるプレーという政治的行為だったので、事前に知らせないと意味がなかったわけだが、今回、事前通告しなかったということは、軍だけの独自判断だとしか考えられない。

 それが分かっているから、日本政府も、拉致問題の日朝協議(7月1日)を打ち切らないのだと思う。これまでなら、もしミサイル発射なんかがあったら、すべての交渉をストップしていたでしょ。北朝鮮政府から、あれは政府の意向ではないと、日本政府に説明があったのかもしれない。

 だけど、そうだとすると、北朝鮮国内は、微妙な情勢かもね。軍部が政府に歯向かうということだから。

 いや、軍部だけではないかもしれない。ちょっと前に書いたけど、北朝鮮政府は、拉致問題を実行した特殊機関にも手をつけると表明しているわけで、これまで権力の中枢だったところを敵にまわすかもしれないのだ。注意深く見ておかないといけないね。

 明日の閣議決定を前に、東京に来ています。何かできることがあるわけじゃないど、目の前で体験して、それを次につなげたいと思います。