2017年6月8日

 「自衛隊を活かす会」の沖縄企画(9月30日午後1時半〜、沖縄青年会館)のテーマ、これに決めました。いろいろ悩みましたけど。

 ごくごく単純化することになりますが、国民の目にはこう映っていると思うんです。沖縄は基地を拒否していて(自衛隊のことも拒否しているし)、日本の安全保障のことは考えていない。一方、政府は沖縄に基地を押しつけているが、日本の安全保障のことは考えている。

 こうなっているとすると、本土が沖縄に向ける視線の冷たさの意味が、なんとなく分かります。基地を押しつけるのは不本意だけれど、安全保障のほうが大事だろ、がまんしてくれよ、っていう感じでしょうか。

 この構図をひっくり返したい、そのための端緒にしたい、それが今回の沖縄企画です。どうなるでしょうか。

 率直に言って、「自衛隊を活かす会」の名前で企画をするというだけで、いろんな抵抗感があることが伝わってきます。来るメンバーのことは歓迎するけれど、その会の名前は隠してくれという感じ。

 沖縄戦の経験があるから日本軍(自衛隊)に対する特有の感情があります。米軍基地に対する感情のきびしさは言うまでもありません。

 その両方に反対するということで、歴史的にずっとやってきたわけです。安全保障のことを考えないって言ったって、安全が脅かされていたのは沖縄県民なんだから、当然でしょう。

 でも、それでやってきて選挙では勝てず、日米安保維持派である翁長さんを押し立ててようやく勝利したということは、何を意味しているでしょうか。県民の多数は、やはり日本の安全保障のことを追及しなければならないと、心の奥底では考えているのではないでしょうか。

 普天間基地の辺野古移設は拒否する。だけど日本の安全のことは沖縄県民が誰よりもよく考えている。本土の比じゃない。そういう構図をつくることが、本土への問いかけを鋭いものにしていかないでしょうか。

 よく考えてみれば、あれだけの戦争を経験し、その後も戦争する米軍とともに生きてきた沖縄が模索する安全保障こそが、本物になるような気がします。一回のシンポジウムで大きなものを達成するのは無理でしょうけれど、そのきっかけになればうれしいです。

 今月末は沖縄に行って、いろんな方にご相談です。全貌を発表するのは、その後になります。ご期待下さい。