2017年6月26日

 長いおやすみをいただきました。このブログを楽しみにしている方がどれくらいいるかわかりませんが、そういう方がいるとしたら(いないでしょうけど)、楽しみを奪ってしまって申し訳ありませんでした。

 さて、北のほうに旅行してきました。日本最北端と日本最東端の渡り歩きです(北方領土を除いてですけど)。

 稚内で半日を過ごす機会があったので、当然のこととして、宗谷岬とノシャップ岬の両方に行きました。そこで、びっくりしたことがあります。

 全国どこにでもある「平和公園」が宗谷岬にもありました。バスガイドさんの案内を聞きながら、何が「平和」の由来なのかなと疑問に思っていましたが、最初に案内されたのが「祈りの塔」。

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 これって、1985年のソ連による大韓航空機撃墜事件の犠牲者を悼む慰霊碑でした。日本人28人を含む16か国268人が亡くなった、あの事件です。ソ連が民間航空機を撃墜したということで大問題になりましたよね。領空侵犯をしたとはいえ、問答無用で撃墜したわけですから。

 「平和公園」の由来は他にもあるのですが、これも「平和」なんですよね。日本で「平和」というと、争いのないおだやかな状態を思い浮かべる人が多いと思うんですが、両方の羽は東西対立をあらわしているらしく、ここでは人の命を奪うものへの怒り、押しとどめられない嘆きが「平和」を象徴するものになっています。

 「平和」って、本当にそれぞれですよね。同じ「平和」という言葉を使っていても、意味内容が異なる場合があるわけですから、そこを深く理解しないといけません。撃墜したソ連への怒りを共有できないでいると、「平和」と叫んでも信用されない場合があるということです。ちょっと飛躍しますが、改憲は戦争で護憲は平和という単純化をしても、通用しない場合があるということです。

 それで、さらにびっくりしたのは、ノシャップ岬でした。ここに自衛隊のレーダーサイトがありました。

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 そうなんです。ソ連は当初、事件を否定しようとしたわけですが、自衛隊が傍受した情報によって、申し開きができなくなったわけです。この情報が日本政府の知ることなく、防衛庁からアメリカに直接に渡されたことも指摘され、大きな問題となりました。

 ということで、なんだか仕事してきたみたいな書きぶりですが、それは見せかけです。リフレッシュしてきました。今週は水曜日からホントに仕事で沖縄に行きますし、夏から秋にかけて、本格的に沖縄闘争です。