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軍事立国への野望

軍事立国への野望

安倍政権の思想的系譜と支持母体の思惑

グンジリッコクヘノヤボウ

著 者
ISBN
978-4-7803-0786-3 C0036
判 型
四六判
ページ数
280頁
発行年月日
2015年08月 
価 格
定価(本体価格2,000円+税)
ジャンル

内容

全編書き下ろし。
戦後70年。戦後レジームの転換、戦争する国づくりへ、民意に逆らって暴走する極右政権の秘密が、今明かされる!

目次

まえがき
第1章
「軍事立国」をめざす安倍改憲の戦略(小森陽一)
Ⅰ「日米防衛新指針」と「戦争法制」
Ⅱ「九条の会」運動と第一次安倍政権崩壊
Ⅲ 自衛隊「海外派遣」の現段階
第2章
戦争ができる国への道―自衛隊の今(山田 朗)
Ⅰ 戦争遂行のための三要素─ハード・システム・ソフト
Ⅱ 自衛隊軍事力の世界的な位置
Ⅲ 戦争ができるハード(兵器体系)の構築
Ⅳ 戦争ができるシステム(法体系・制度)の構築
Ⅴ 戦争ができるソフト(価値観)の構築
第3章
安倍政権を支える右翼団体の思惑と実態(俵 義文)
Ⅰ 第三次安倍内閣は極右政権である
Ⅱ 極右政治家・安倍晋三誕生の背景
Ⅲ 安倍晋三を支える右翼組織と右翼議連
Ⅳ 安倍政権が強行する「教育再生」のねらい
第4章
「軍事立国」化に向けた財界の要望とジレンマ(石川康宏)
Ⅰ 財界からの改憲要望
Ⅱ「軍事立国」化への政策的要請
Ⅲ 財界の思惑とジレンマ
第5章
敗戦処理とアジア―歴史認識との関わりで(内海愛子)
Ⅰ 日本は誰と戦争をしたのか―連合国の軍隊:植民地兵と本国兵
Ⅱ 裁かれた戦争犯罪
Ⅲ サンフランシスコ平和条約―賠償もダブルスタンダード
Ⅳ 植民地支配の清算―排除された被害者
終 章
戦争をする国づくりを阻止するために(小森陽一)
Ⅰ 戦後最長の会期延長と戦争法制反対の世論
Ⅱ「九条の会」の事務局としての運動の提起
Ⅲ 国会における論戦とこれからの運動

読者の声

投稿者:男性 75歳

評価: ☆☆☆☆
断片的に知っていたことを整理するのに役立ったし、第5章の敗戦時の事実とその処理の問題も再認識できた。9条の解の歴史も良かった。

はじめに


 第三次安倍晋三政権は、二〇一四年七月一日の閣議決定による集団的自衛権の行使容認を中心とする「安全保障関連法案」(新法一、既存法改悪一〇)を、二〇一五年五月一四日に閣議決定し、翌一五日国会に上程した。


 国会の論戦が始まるなかで、手続きから中身まで、許しがたい憲法違反の法案であるという声が、全国からあがりはじめた。六月三日、一七一人(現在は二〇〇人を大きく突破)の署名に基づく憲法研究者の戦争法制を廃案にすべきという声明が出され、翌四日の衆議院憲法審査会では、参考人の憲法学者、三人全員が、この「安全保障関連法案」が「違憲」であると断じたのである。そして六月一五日には、ジャンルをこえた学者研究者が、この「戦争法制」に反対する声明を出し、賛同者は五〇〇〇名をこえている。


 国会前では連日多様な抗議行動が行われ、毎日数万の人々が結集し、憲法九条を無きものにしようとする、安倍政権の暴挙を押し返すために、全国で行動に立ち上がっている。「違憲」立法をとことん批判された安倍政権は、二四日の会期末を目前にした二二日、戦争法案を成立させるための、九五日間の会期延長を与党で決めていった。戦後最長の会期延長で、立憲主義を破壊する戦争法案を強行しようとしている。


 こうした緊迫した状況の中で、本書は、第三次安倍晋三政権が、「軍事立国」のためになんとしても制定しようとしている戦争法制の内実とその危険な本質を明らかにし、今生起している一つひとつの事態を、戦後七〇年の歴史的過程の中で位置づけ直していきたい。


 安倍政権の「野望」を、憲法改悪の戦略、戦争国家体制の構築過程、思想的背景となる右翼団体との関係、財界の要望との結びつき、かつての侵略戦争を美化する歴史認識から解明し、その「野望」を阻止し、打ち破る運動の在り方を提示する。


 本書の各章の執筆は時々刻々と推移する、安倍政権の暴走と、これに対峙し押し返す国民的な運動の進展のただ中で行われていった。それぞれの執筆者は、運動の現場とのかかわりの中で、言葉を紡ぎ編み出している。


 多大な犠牲を出した侵略戦争を、二度としないという決意を、世界に示しつづけているのが、日本国憲法であり、なかんづく前文と九条であった。


 戦後日本の、国の在り方を根幹からくつがえそうとする安倍晋三政権に対し、あらめて一人ひとりが、憲法によって権力を縛り、勝手なまねはさせないという主権者としての在り方を選び直している。若い世代も毎週国会前行動を行っている。


 こうした国民的運動をさらに前に進め、戦争法制を廃案に追い込み、戦争をする国づくりを阻止するための、ささやかな、しかし、しっかりとした力に本書がなることを心から願っている。

(小森陽一)

著者プロフィール

小森 陽一 コモリヨウイチ

1953 年東京生まれ。東京大学大学院教授、日本近代文学専攻、「九条の会」事務局長。

山田 朗 ヤマダアキラ

956 年大阪府生まれ。明治大学文学部教授、平和教育登戸研究所資料館館長、歴史教育者協議会委員長、専攻は日本近現代史。

俵 義文 タワラヨシフミ

1941 年、福岡県生まれ。子どもと教科書全国ネット21 事務局長、立正大学新理学部非常勤講師、日中間共同歴史編纂委員会共同代表。

石川 康宏 イシカワヤスヒロ

1957 年、札幌市生まれ。神戸女学院大学教授、専攻は経済学、経済理論、平和・民主・革新の日本をめざす全国の会代表世話人。

内海 愛子 ウツミアイコ

1941 年、東京生まれ。恵泉女子学園名誉教授、大阪法科経済大学アジア太平洋研究センター所長)、アジア太平洋資料センター理事、POW研究会共同代表。

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