2017年3月8日

 本日午前中いっぱい、新潟から修学旅行中の6人の中学生が弊社を訪れ、私が応対しました。NPO学校サポートセンターが仲介する「企業訪問学習」の一環です。

 これって、同NPOの紹介パンフレットによると、「日本のすばらしい企業・機関とそこで働いておられる皆さんを訪問して事業内容を学び、皆さんの仕事の工夫・努力、仕事のやりがいを発見し、実感する学習活動」なんですって。弊社がその「すばらしい企業」だと認定されたわけですね(笑)。だって、数ある京都の出版社のうち、一つだけなんですから。

 全員が女性です。男性も一人だけ出版社希望があったそうですが、残り全員が女性だと分かって尻込みしたとか。しっかりしろよな、男ども諸君。

 生徒からの質問に答えていくわけですが、主な質問は、「書籍の企画から編集・出版までどのような流れで仕事が行われているのですか」というものでした。だから、いくつかの本を取り上げ、「流れ」をお話しするわけです。本によっていろいろですよね。

 なかなか答が難しい質問もありました。冷や汗タラタラ。

 例えば「著者の方が締め切りに間に合わないときはどうしていますか」。普通の本は、雑誌と違って、間に合わなければ刊行を延期すればいいわけですが、そうもいかない本もあります。例えば、3.11に向けて準備した本は、できるだけいまの時期に出したい。まあ、著者が一人なら、遅らせてもいいわけですが、何人かは順調にいっているのに、一人だけ遅れている場合、ホントに困るんです。だけど、遅れている著者も、その時期に出す意義を分かっているし、自分だけ遅れていることも自覚しているわけですから、責めても仕方ないんです。ただただ激励するしかないんですよね(追い詰めないほどに)。

 さらなる質問。「今年、どんな分野の本が売れそうですか」。それが分かったら、こんなに苦労しないんですよ。それに、時流に乗った本って、多くの出版社が挑んでくるので、うちのような小さなところが売ろうとすると、よほど独自の存在意義がないといけないんです。だから、「こんな本は売れないよね、注目されていない分野だよね」と思えるけど、大事な分野だと感じるなら、その壁を乗り越えるようにして売りたいというのが根底にあります。その意味でいうと、沖縄関連の本をメジャーにしていくって、うちのようなところじゃないとできないし、挑戦したいと思います。

 その他その他でした。それにしても、京都の出版社を検索して、そのなかから弊社が決まったわけです。ホームページを見れば、どんな出版社か分かるわけで、このブログも見るわけで、その上で決まったとしたら、少し世の中の雰囲気が変わってきているのかなあ。