2016年1月21日

 聽濤弘さんの問題作『マルクスならいまの世界をどう論じるか』が近く発売されます。アマゾンでも予約受付中ですし、弊社のサイトでは販売中です。書店でも週末には入手可能になるでしょう。
 
マルクスチラシ

 以前の記事で章立てなど紹介しましたが、本格的なマルクス主義による世界論です。包括的でもあります。

 いろいろな「発見」があるはずです。例えばソ連崩壊の経過、原因について、補論の1で論じられています。私は、こういう問題に関心を持って見ていましたが、聽濤さんの原稿を読んだ段階でびっくりしました。「へえ〜、こんなことがあったんだ」って。

 ゴルバチョフとレーガンなどの会談で何があり、何が問題になったのか。それがなぜソ連崩壊につながっていくのか。推理小説を読むような興奮を感じました。在日ソ連大使館員とのやりとりなども、聽濤さんならではのもので、他の人には絶対に書けません。

 ただ、この本、「赤旗」から電話があり、広告は載せられないということです。広告掲載のルールに反するということでした。そのルールというのがどういうものか、一般社会にいる出版社としてよく知りませんが、とりわけ中国問題を主題にした本だと、そういう扱いを受けることがあります。

 一般紙には広告を載せますが、「赤旗」しか購読していない方は、この本の存在すら知らないということになりますので、ここでご紹介しておく次第です。まあ、少なくともこの本、「赤旗」を読んでいるだけでは分からない問題に突っ込んでいることは事実です。

 春頃、関西で、ある研究団体が著者講演会を開催するかも知れません。それに併せて、弊社主催でも講演会をする予定です。

 知的な刺激を求める方には欠かせない1冊です。どうぞお読みください。