2018年1月18日

 官邸と自民党の間で議論になっているようだが、これは疑問の余地がない。オリンピックに参加するとすぐに明確にすべきである。

 国会日程が不明で決められないと官邸は言っているようだ。しかし、その本意が、慰安婦問題での韓国政府の対応への不満にあることは、誰が見ても明らかである。それは良くない。

 いや、政治とスポーツは切り離すべきだなどと、書生論を言うつもりはない。慰安婦問題で攻勢に出るために参加すべきだと思うのだ。

 だって、安倍首相は、日韓政府合意が最善のものだと考えているわけである。最善のものということは、いまはどうかは別にして、韓国国民からもやがては受け入れられるという信念があるということだろう。

 それならば、韓国政府に問題があるからといって、コソコソしていてはいけない。自分は韓国国民にとっても恥ずかしいことはしていないという気持ちが伝わるよう、韓国国民の前に堂々と出て行くべきだ。

 オリンピックを観戦し、日本選手団を応援するのは当然である。それに加え、機会があれば、慰安婦問題での見解を韓国国民の前でも、あるいは慰安婦のところに出かけていってでも伝えるべきである。日韓政府合意にあるみずからの以下の言明をくり返し語るべきだ。

 「慰安婦問題は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、かかる観点から、日本政府は責任を痛感している。安倍内閣総理大臣は、日本国の内閣総理大臣として改めて、慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われた全ての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを表明する。」

 韓国政府は日和ったけれど、日本政府は堂々と説得した、それによって事態が動いた。そう言えるくらいの大きな構えで望むべきである。