2013年5月16日

 この本は、タイトルにある通りドイツの本だが、他の国の左翼についても扱っている。ギリシャとオランダである。この二カ国でも、新しい左翼がめざましく伸張し、政権を視野にいれるまでにいたっているのだ。

 まずギリシャ。ギリシャというと、古くから共産党が力をもっていた。10%程度の得票はあったしね。でも、いまギリシャで力をつけている左翼は、共産党ではなく「統一社会戦線」という(最近まで「急進左翼連合」と名乗っていた)。

 ギリシャといえば金融危機で騒ぎになっていたが、その最中の昨年5月の選挙で、52議席を獲得した。選挙後の混乱で翌月に再選挙が実施されたが、そこでは71議席(得票率27%)で、第1党に肉薄したのである。
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