2013年5月31日

 戦後の世界政治というのは、「自衛」をかかげた侵略の歴史でもあった。一方、だからこそなのであるが、自衛と侵略をどう区別するかという議論の歴史でもあった。

 自衛権というのは、国際法上、三つの要件が必要とされる。第一は違法性の要件であって、武力攻撃をうけたということだ。第二は必要性の要件であって、武力で反撃する必要があるというか、外交手段では解決しないというものだ。第三は均衡性の要件であって、相手の侵略の規模に均衡する程度の反撃にとどめなければならないというものだ。
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