2015年5月14日

 目前ですが、大事な取り組みだと思うので、再度の告知です。週末の土曜日、芦屋九条の会が開く「10周年の集い」のことです。

 もう10年になるんですね。これまで、よくがんばってきました。

 最近、九条の会にかかわる取り組みに行くと、「いつまでがんばらなければならないんでしょうか」と聞かれます。10年前も高齢だった方が、引き続き中心でやっておられるので、そういう気分になるのは理解できます。

 だけど、あと2年半ですよね。九条がテーマとなる2回目の国民投票って、次の自民党総裁選で堂々再選される安倍さんの任期中にやるでしょうから。

 次の参議院選挙で政治を変える共闘ができるとしたら、大事なのはこれから1年。憲法より他のことが大事という風潮のなかで、そういう共闘がつくれず、国民投票にかけられるとなると、最初のがその半年後で、次はその1年後。勝っても負けてもあと2年半。

 これから2年半というのは、護憲派の内部において、護憲派だけに通用する言葉と論理で盛り上がっていてはダメな期間です。改憲派を仲間にするための期間なのですから、改憲派が何を考えていて、どういう論理で話し合っていったら、その気持ちをつかめるのかということを、できるだけ早くつかまなければなりません。

 今回の芦屋九条の会の取り組みは、護憲派の代表として柳澤協二さん(元内閣官房副長官補、自衛隊を活かす会代表)を、改憲派の代表として川上高司さん(拓殖大学教授、元防衛研究所研究員)をお迎えします。一カ月ほど前、朝日新聞の一面全部を使って、政府が本日閣議決定する新安保法制を取り上げ、柳澤さんが反対論、川上さんが賛成論をぶち上げていました。そういうお二人です。

 閣議決定の直後ですから、まず新安保法制をどう見るかで議論は開始するつもりです。そうして、安保法制の中核である集団的自衛権の見方、なぜ九条の改正が必要なのか必要でないのかを、日本と世界をめぐる紛争の現実をふまえて議論するつもりです(私がコーディネーターなのでやりたいようにやらせてもらいます)。

 改憲派を糾弾しても、その人の心は離れるだけだと思います。人の心が変えられるとすると、心のどこかで通じ合うものを感じたときだけだと思います。そんな取り組みになればいいなあ。