2015年6月29日

 予告しておきましたが、本日発売の「週刊東洋経済」誌上で、小林よしのりさんとの対談が載りました。何と4ページにもわたる大型対談。目次欄も、ご覧のような大型です。

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 見出しが、「慰安婦問題 右も左も大間違い」ですって。刺激的かと思いましたが、対談の中身がそうなんだから、仕方ないですよね。

 本日は出張中の東京で、忙しいです。これだけ。買ってくださいね。

2015年6月26日

 最近の自民党議員の言動は目に余る。安保法制を批判する小林よしのりさんを講師にした勉強会は中止に追い込まれる一方、あの百田氏を講演会に呼んで、沖縄の2紙をつぶせと盛り上がったり。そこでは、マスコミを懲らしめるため、広告収入を途絶えさせようという意見も出たという。いやはや。それへの批判は他の人にまかせる。

 安保法制に関する国会の答弁もひどい。とりわけ、三人の憲法学者に違憲だと指摘されて以降、いろいろと合憲説を出してくるけれど、人によってバラバラだし、平気で謝罪するし。答弁が揺れているけれど、別にそれをたいしたことだとも思っていないようだ。

 結局、みくびっているわけだ。ひどい答弁をしても、矛盾をつかれても、世論的に追い込まれても、国会での多数は自分たちのものだ。国民のみなさんから選挙で支持されたのだ。だからいつでも可決できるから、答弁がひどくても構わないのだ。そういうおごりがある。

 だから、先日も書いたように、今度選挙をやれば、自民党を敗北に追い込めるような対決構図をつくることが大事だ。それを頭のどこかに置いて、闘うことが大事だ。

 同時に、いまの局面って、ただ自民党がおごっているだけではない。ゆるみもある。何があっても法案を通せるから、頭も使わない。

 憲法審査会であの三人を呼んだ経過がいろいろ取りざたされているけれども、その奥底にあるのは、ゆるみだと思う。ものを決めるのに、慎重にいろいろ考えて判断しなくてもいいので、ボヤッとしている面がある。この時期、憲法審査会で立憲主義について議論するとなれば、当然、安保法制についての議論になると考えが及ぶべきなのだが(だから民主党はそういう質問をしたのだ)、自民党は何も考えなかったわけだ。

 そういう点では、このゆるみを見逃さず、闘う必要があると感じる。明日から出張だけど、来年の参議院選挙でどんな候補者を立てるべきかってことも、いろいろ相談されそうだ。

2015年6月25日

 自衛官と共産党の本では、メールも含め、いろいろご提案をいただいています。ありがとうございます。それをふまえ、考えますので、引き続きよろしくお願いします。本日は別の話題。

 すでに書いたことだけど、歴史認識をめぐる安倍談話に関する本を執筆中で、いろいろ調べている。本日、外務省のホームページに、「先の大戦をめぐる諸問題 (外務省まとめ)」というのがあるのを知って、早速アクセスしてみた。そうしたら、なんと、次のようなものが表示された。

ページが見つかりませんでした。
申し訳ありませんが、ご指定のページは移動したか、削除された可能性があります。
お手数をおかけしますが、「トップページ」または「サイトマップ」から再度お探しください。何卒ご了承ください。

 う〜ん。「トップページ」または「サイトマップ」からも探したけれど、このテーマでまとまったページはなくなったみたいだね。安倍さんの歴史認識見直しは、こういうところにも影響を与えているのかもしれない。

 もちろん、歴史問題がなくなったわけではない。だが、存在する場所でも、かなり立ち位置が変わったのではないかと思えるものがある。

 たとえば、「歴史問題Q&A」というところがある。そこで、次のような質問があげられている。

 「先の大戦に対して、日本政府はどのような歴史認識を持っていますか」

 これに対する答はこうだ。

 「我が国は、かつて植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。我が国はこの歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切なる反省と心からのお詫びの気持ちを常に心に刻みつつ、……」

 これって、もう村山談話の立場じゃないんだよね。村山談話の該当箇所は以下のようなものだ。

 「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、……」

 どこが違うか分かるだろうか。そう、村山談話にあった「国策を誤り」という箇所が、すっぽりと削除されているのだ。

 侵略だったと認めただけでなく、「国の政策が間違っていた」ということが、村山談話の最大の特徴だった。それなのに、もうそれは日本政府の公式の立場ではないということだろう。マスコミでも安倍談話と関連して問題になるのは、「侵略」「反省」「お詫び」だけなので、気にかかっていたんだけどね。

 いやあ、ちゃんと本を書かないとね。忙しいけど、がんばります。

2015年6月24日

 以前、共産党議員になった元自衛官の本を出すことを宣言しました。順調に進んでいて、8月には出せそうです。新安保法制の議論が真っ盛りのなかに出ていくので、注目されると思います。

 じつは、ブログで書いたときは、まだ議員ではなかったんです。4月の統一地方選挙で当選したのです(落選したら本にならなかったわけで、有権者のみなさんに感謝)。茨城県の土浦で市議会議員になりました。井上圭一さんといいます。

 井上さん、自衛官を9年間務めたのですが、ずっと憲法9条にもとづいて隊員としてやってきたことを誇りに思っています。新入隊員に銃の扱いを教える時も、9条を語り、国民のそれを向けてはならないと語ってきた。

 そうやって9条を大事にする気持ちがあったから、自衛官を辞めたあと、そのままスーッと共産党に近づいたというんです。これって、一時期だったら違和感があったかもしれないけれど、いまは納得という人が多いのではないでしょうか。

 憲法記念日でしたか、大阪、京都、兵庫と掛け持ちしました。兵庫の集会に行ったとき、元議員だった方に、「松竹さん、伊丹の駐屯地で「みなさんの命を守ります」と演説したんだけど、私がそんな演説するなんて、数年前では考えられなかった。松竹さんの自衛隊論が通用する時代になりましたね」と声を掛けられました。いえ、国民のなかでは以前から通用していたんですけど。

 さて、難しいのは、本のタイトルです。読者のみなさん、案をお寄せください。私の案は、こういうものです。

 『自衛官としての誇りがあります。だから共産党の議員になりました。』

 明日は表紙の写真撮影です。迷彩服ですか? たすきを掛けた街頭演説風ですか?

2015年6月23日

 20日の「自衛隊を活かす会」関西企画は盛況でした。元陸将の渡邊隆さんが、「世が世なら、このような場所に出てこなかったでしょう」とおっしゃってましたが、市民運動と幹部自衛官が同席する場を提供できたというところに、「自衛隊を活かす会」でなければできない役割があると思いました。

 この日のために、大阪から十数人、その他東京から岡山まで十数人、スタッフもかけつけてくれました。みんなボランティアでして、そういう方々の努力で「会」が成り立っています。本当にありがとうございました。

 企画の終わりかけに「質問用紙」がひとつ寄せられました。そこでは、「今度の参議院選挙に「会」から候補者を出さないのか?」というのがありました。それを見た瞬間はびっくりしましたけれど、なるほどなあとも思いました。

 多くの方が、参議院選挙の一人区で護憲の統一候補者が立てられないかと、いろいろ悩んでおられます。私から見ると、護憲政党がいくら集まって協議してもまとまらないだろうし、そもそも協議の場につくこともできないと思うので、あまり本気にしてきませんでした。

 だけど、自公の候補者に対して、自衛官(もちろん元職でしょうが)が大挙して立候補し、対決する構図ができれば、かなり雰囲気が変わるかもしれません。自衛官を戦争で海外に送るやり方に賛成か反対かが選挙の争点であることが、誰の目にも分かる。そういう改憲を許すのか許さないのかが、選挙の争点になってくる。

 もちろん、それは現時点では困難です。だけど、そうなるかならないかは、いまの安保法制をめぐる闘争の行方にかかっているのだと思います。運動のなかで、保守も革新も、そして自衛官もふくめて闘いが広がっていき、この法案を通さない(通ってしまっても廃止する)ための協力関係ができあがれば、自然とそういう方向に進んでくる可能性があります。

 先日、デモクラTVの本会議に出たのですが、共産党の井上哲士さんがゲストで出演され、一点共闘について語っていました。沖縄の総選挙で元自民党と共産党の共闘ができたのも、知事選でそういう運動が盛り上がり、その延長線上に総選挙があったからだとおっしゃってました。

 「会」代表の柳澤協二さんは、弊社から出した法案批判の本『新安保法制は日本をどこに導くか』で、「会」が出した「提言」について、「(安倍政権)に対抗する側の政策提言の基礎になる」とのべています。そうなんです。安倍さんに対抗して候補者をまとめようとしたとき、すでに政策は準備されているのです。

 会期が95日間も延長され、自公は必死です。だけど大事なことは、この闘いのなかでどんな協力関係が築けるのかです。来年の参議院選挙の一人区で勝利できるような基盤がつくれれば、たとえ法案が可決されることがあっても、それを廃止する展望ができてきます。逆に、そういう共闘ができそうになり、このままでは選挙に勝てないかもしれないと与党に思わせることができたら、今国会で容易に強行採決することも難しくなるのではないでしょうか。