2016年5月10日

 来週の金曜日(20日)、午後5時からです。この間、衆議院第2議員会館でしたが、今回は参議院議員会館ですので、お間違いのないようにお願いします。参加の申込みは、ここからです。

 「新安保法制の予想される発動事例の検証」という枠組みで、この間、南シナ海問題、南スーダン問題を議論してきました。今回のシンポジウムのテーマは、「北朝鮮は脅威なのか、どう対応すべきか」です。

 ゲストはお二人。拉致問題は蓮池透さんに語ってもらいます。そして、弾道ミサイル防衛と邦人救出という、北朝鮮を考える上で欠かせない問題は、元陸将の方が報告します。弾道ミサイル防衛問題は専門的で、若干難しくなるとのことですが、それを望んでいるという方も多いでしょう。それらを受けて、「自衛隊を活かす会」の代表である柳澤さんが報告します。

 それにしても、北朝鮮の労働党大会、無茶苦茶でしたね。「世界の非核化に言及した」っていう報道をしたメディアもありましたが、北朝鮮にミスリードされたと思います。だって、自分を核保有国だと一方的に宣言した上で、非核化なんて考えてもいない現在の核保有国が核を廃棄するなら自分も廃棄するということですから、他の核保有国と同様、非核化なんて考えてもいないということなんです。

 そのメディアがピョンヤンまで行ったのに、ちゃんと取材させなかったというか、北朝鮮が報道させたいところだけを引き回したのも、無茶苦茶でした。だけど、それが北朝鮮のやり方なんですから、ちゃんとしたメディアなら、想定しておくべきでした。私も30年ほど前に国際会議でピョンヤンに行きましたが、会議の合間の「小旅行」には誘われても参加しませんでした。実際、行った人にあとで聞いたら、金日成の像を見に行かされただけでしたし。

 経済分野では何の成果も誇ることができず、「自分たちで自分の暮らしは守りなさい」という路線。核・ミサイル問題では実験の失敗もひた隠しにして、核大国になったかのように自己顕示する。

 不満が高まっているだろうに倒れない体制って、何だろうかと思っちゃいますよね。そんなことを言えば、戦前の日本の体制だって、自分では倒せなかったわけで、人のことは言えないかもしれませんが。

 ただ、そういう国ですので、不測の事態が起こりうることは否定できないので、何を準備しておくのか、何はしないでいいのか、ちゃんと議論しておくべきだとは思います。脅威をどう判断するかは別にして、何も備えがないというのは、国民の意識からかけ離れてもいますし、実際にもそんな立場は許されないと思います。

 終了後も、語り合う場を設けますので、ぞうぞふるってご参加下さい。