2013年8月19日

 出版されるまで、ときどき連載していきますね。ティザー広告のようなものかなあ。いや、ティザーにしては、中身を出し過ぎているかもね。

 出し過ぎということでいうと、その本に書いてないこともお知らせしておきます。『憲法九条の軍事戦略』ともかかわります。

 私の本を読んで、賛成してくれる人も反対の人もいるわけですが、共通して感じるであろう違和感があると思います。この両方の本で、憲法九条下で自衛隊を活用することを提案しているわけですが、それをどうやって実現するのかということです。だって、改憲派は、九条を変えて自衛隊活用の幅を広げようとしているわけですし、護憲派は、自衛隊活用に踏み込まないのが主流ですし、「民間人のお前がいくら吠えても現実味がないだろう」というのが、おおかたの読者の感想かもしれません。

 その通りなんです。だからそういう軍事戦略を採用する政党が生まれて、そういう政権をつくらないとダメなんですよ。

 ということで、暑い夏が過ぎたら、そこを突破する仕事をはじめることにします。一年がかりだと思いますけど。

 まずは、「憲法9条下の自衛隊活用を考える会」みたいなものをつくります。私のように非専門家ではなく、本物のひとたちによってですよね。自衛隊を動かしてきた人とか、そのなかで動いてきた人とか、それを何十年も観察してきた人とか。もちろん、護憲派ばかりでです。

 そして、その会で、とりあえず2回ほどのシンポジウムを開く。侵略されたときにどう活用するのか、国際貢献ではどうかの2回。私の本など足元にも及ばない水準のものができあがるでしょう。そして、それを活字にまとめて、誰もが読めるようにします。

 その後、活字になったものを全政党に配って、全政党を対象にして、またまたシンポジウムです。「憲法9条のもとでもこういう防衛戦略があるではないか」、「こういう国際貢献がもっとも日本にふさわしいのではないか」ということを提起し、それを政党間で議論してもらうわけです。

 まあ、その結果がどうなるかは、いまの段階では読めません。与党が納得すればそれに越したことはありませんが、与党間に亀裂が生まれることにでもなれば、それはそれで大事でしょう。

 それでも与党が改憲に突き進む場合であっても、野党に協力のための議論の土俵を提供することになれれば、それもうれしい。政策が一致しないと、政権共闘もできませんしね。すでに某政党からは、私の本での提起が参考になるとの声があるのを聞いています。

 ただ、それらのことが全部ダメでも、世論に少しでも変化がもたらされるということが、いちばんの望みです。現在の世論の構図は、単純化すると、「自衛隊を強化する改憲派VS自衛隊を否定する護憲派」というものですが、3年後のダブル選挙と国民投票までに、「海外で戦争することをめざす改憲派VS専守防衛と人を殺さない国際貢献の護憲派+自衛隊を否定する護憲派」という構図をつくりたい。

 さあ、私にとって、勝負の3年間の始まりです。もちろん、それらの経過は、すべて本にします。だって、出版社の編集長ですものね。

 追伸:協力してくれる方がいたら、ご連絡くださいね。(続)