2014年4月21日

 先ほどまで、朝日新聞の記者の取材を受けていました。1時間半以上も。

 先日、神戸市西区にある岩岡というところの九条の会に呼ばれたんです。その取材に来ていた記者でした。

 そこで憲法九条の軍事戦略に関する私の話を聞いて、びっくりしたようなんです。主催者に対しては、「よくこんな勇気ある講演会を開きましたね」と言ったとか。それで、なぜ私がそういう考え方が必要だと思うにいたったのかとか、そういう話しを聞いた人がどういう反応をするのかとか、そんな取材でした。

 いやあ、それを説明しようとすると、出版社に入る前からの話になりますよね。だから、そういう過去の話も含め、リアルにお話ししました。

 理論が現実に合わない、国民に支持されないなら、理論の方がおかしい、新しい理論構築がいるというのが、大学生のときに教えられた私の左翼運動の原点ですし、ずっとそういう立場で活動してきました。どんな記事になるんでしょうか。

 それにしても、私を講演会に呼ぶのに「勇気がいる」と思われてしまうんですよ。護憲運動って、自衛隊を否定する人の運動だとまだまだ思われているんですね。というか、運動の現状はそうなんでしょうか?

 九条の会も、そういう主旨のことを主張したことがないはずです。憲法学者の小林武さんなんかは、九条の会について、非武装中立論者と、自衛隊を日本防衛には使うという論者と、国際貢献でも自衛隊の役割はあるとする論者と、三つの層が入っている運動だと説明しておられます。

 だけど、九条の会をそういう目で見ている人は、きっと少ないんでしょうね。自衛隊否定運動だと思われてしまっている。だから、気持ちは護憲であっても、護憲だと表明したら自衛隊否定論者だと受けとめられてしまうから、自分の気持ちは表には出さないという方も大勢います。

 九条の会がみずから、そこを打ち破る努力を意識的にしなければと思います。だけど、運動の中心を担っているのは非武装中立論者ですし、その理想を貫くタイプの人が多いので、難しいかもしれません。

 「自衛隊を活かす:21世紀の憲法と防衛を考える会」は、そこにも役割があると思います。ゆくゆくは、「九条の会」と「自衛隊を活かす会」のコラボなんて、どうでしょうかね。無理かなあ。