2015年9月17日

 それしかないでしょ。人波に揉まれながら、この闘いから何をくみ取るのか、どうすれば前に進めることができるのかを、じっくりと考えてきます。見かけることがあったら、声をかけてくださいね。

 それにしても、よくよく考えなければならない問題はいくつもありますが、最大のもののひとつは、中国にどう対応するかという問題で、十分に説得力のある提起ができていないことかもしれません。ベトナム共産党の書記長が来日し、安倍首相との会談がありましたが、名指しはしないものの、南シナ海で中国の行動に憂慮していることは一致するわけですよね。日本はベトナムに巡視船を提供することを約束し、ベトナムは日本の新安保法制(明示はしないけど)への支持を表明するという関係です。

 一方、日本の戦争法案反対勢力のなかでは、中国の行動を批判すべきでないという人もいれば、批判はするがそれに対処する側は警戒監視程度であっても軍事力は使ってはならないいう人もいれば、警戒監視程度は当然だという人もいます。いろいろな考えがあっていいんですが、ベトナム共産党が戦争法案を支持するのを翻意させることができないようでは、盛り上がった反対世論をさらに前に進めることも簡単ではないでしょう。

 「自衛隊を活かす会」は、この南シナ海の警戒監視とか、南スーダンPKOに派遣されている自衛隊の任務変更とか、今後予想される具体的なケースを取り上げ、検討していく予定です。それに加え、戦場に派遣される自衛隊員の法的地位をめぐる問題も、本格的に研究し、問題提起するつもりです。

 出版分野でも、いろいろ準備しています。国会終了後、最初に世に問う本は、『「開戦前夜」のファシズムに抗して』。山口二郎、想田和弘、森達也、白井聡さんをはじめ豪華執筆陣で、帯文は鳥越俊太郎さん。乞うご期待ですね。

 やるべきことが山積みで、やりがいがあるというか、年をとればとるほど忙しくなるというか。いい時代なのかな?