2017年11月20日

 昨日、散髪していたら、理容師さんが、「安倍さんてコワい感じがしますよね。憲法を変えて何をしようとしているのか」とおっしゃっていた。一週間ほど前の映画「第九条」のあとの討論会では、ある人が、「安倍さんへの不安感は強いから、改憲案はとおらないだろう」と発言していた。

 そういう面はあるだろうね。突然「謙虚」と言いだしても、怖さが体質化して受け取られている面はある。

 ただ、「安倍さんがこう出てくればやっかいだな」、と思うことはある。自分が身を引くことによって、加憲案を実現しようとすることだ。

 例えば、自民党の岸田政調会長だと、もともとハト派と言われるし、改憲にも消極的と報道されている。安倍さんが退き、その岸田さんが加憲案を主導するとなると、かなり国民の印象も変わると思うのだ。

 具体的にどうなるかというと、来年中のどこかで自民党の加憲案が出て来るのだろうが、それは政調会長として岸田さんが深く関与する案になる。その案を国会に出しておいて、安倍さんは、9月の総裁選挙で退任するのだ。岸田さんが加憲案の発議に全力をあげることを条件に、総理の座を禅譲するのである。

 総理として自分の手で改憲したいだけというなら、安倍さんは強引に自分でやってくるだろう。しかし、「自衛隊違憲論の余地をなくしたい」とか、「自衛官を日陰者にしたくない」というのが本音で、誰が総理でもいいというなら、安倍さんはそこまでやってくるように思う。

 理容師さんにそう言ったら、「安倍さんは自分で身を引くような人じゃないでしょ」と言っていた。さあ、どっちでしょ。