2018年10月30日

 昨日、仕事を休んだので、ブログも休みました。元気ですので、ご心配なく(誰も心配していないか)。

 さて、立憲民主党のことばかり書いたが、一本化という点でカギを握るのは共産党がどう対応するかだ。その共産党は、前回の選挙では一方的に候補者をおろしたが、今回は「本気の共闘」にするために、一本化のためには、①魅力ある共通公約、②相互支援・相互推薦、③政権問題の前向きの合意が必要だとしている。

 私は立憲民主党に対して「専守防衛」を具体化する保守らしい政策を求めているのだが、そうなると①魅力ある共通公約や③政権問題の前向きの合意はどうなるだろうか。そこが問題である。

 おそらく共産党が「魅力ある」と考えるのは、安全保障分野で言うと、辺野古移設反対と核兵器禁止条約の批准ということになろう。それは立憲民主党が態度を変えたといいうか、新しい党だから変えたというより明確にしたことにより、共闘が可能になった分野である。

 しかし、それだけだと安全保障政策とは言えない。この二項目だとアメリカへの依存を減らすということになるが、じゃあ日本の安全はどう守るのかという点での公約にはなっていないからだ。だから、「専守防衛」の魅力ある打ち出しが必要になるのである。

 けれども、共産党のなかでは、「専守防衛」であれ「自衛」であれ、安全保障政策を公約として打ち出す動きはない。その結果、立憲民主党との間で、安全保障政策で一致する可能性はないということになる。

 政権に安全保障政策がないということはあり得ない。だから、「辺野古移設反対と核兵器禁止条約の批准」という合意に止まるなら、「③政権問題の前向きの合意」は無理ということだ。だって、政権をともにした段階で、専守防衛で一致できなければ、毎年の防衛予算も組めないではないか。

 そんなことになるなら、共産党は政権に入らず、課題ごとに協力し合う関係に止まるか、せいぜいよくて閣外協力というのが望ましい。混乱して、かえって国民から見放されることになる。

 あくまで「③政権問題の前向きの合意」にこだわるなら、「専守防衛」は批判の対象だから使えなくても、かつて使ったことのある「自衛」の用語を使って、共産党の側からどう自衛するのかの具体策を提示すべきだろう。核兵器禁止条約の批准と自衛を両立させる政策が豊かに打ち出せれば、かなり「①魅力ある共通公約」になると思うけれどね。(了)