2018年6月1日

 書く本のタイトルを決めました。この記事のタイトルと同じなんですが、いかがでしょうか。

 いまから準備し、8月の休みを利用して一気にかきあげるつもりです。昨日引用した国連人権理事会への報告だけでもA4で450ページもあったりするし、この間不勉強だったので、かなり読まないといけないでしょうね。

 米朝首脳会談は成果を演出しないといけないので、しばらくは褒め称える報道が続くんでしょう。けれども、もともとジレンマのなかにあるわけですから、前進と後退を繰り返していくことになり、この本の生命力が失われることもないと思います。なぜ一筋縄でいかないのかとみなさんが思い始めた時、振り返って読んでいただく本にすることが目標です。

 ジレンマと言えば、アメリカもジレンマですよね。いや、アメリカこそが最大のジレンマを抱え込むことになる。

 例えば、一方のイランに対しては、核兵器開発を手控えているのに、体制を覆すような制裁を科すわけでしょ。核保有国になった北朝鮮には体制保障するわけですから、核開発は利益を生み出すと、世界中に思わせることになってしまいます。

 それに、核抑止力を放棄すれば利益になると北朝鮮を説得しているわけですが、それって究極的には自分の核抑止力をも否定する論理です。いいことだからすぐに問題になることはないにしても、ゆくゆくはボディーブロウのようになっていくことでしょう。

 それよりも何よりも、世界中に自由と民主主義を拡大するんだというアメリカの使命(マニフェスト・デスティニー、 Manifest Destiny)が、ここで地に落ちることです。これも悪いことではないので構わないのですが、アメリカの国民性を支えていたものですからね。そう簡単に変わるとは思えないし、そのブレみたいなものが、北朝鮮の非核化をめぐって混乱の要素になることもあり得るでしょう。アメリカがブレずに進んでいけるなら、人権問題への対処の仕方は大きく変わっていくのでしょうけどね。