2018年6月8日

 三冊目はこれ。『米朝首脳会談の衝撃──北朝鮮の核・ミサイル問題にどう臨むか』。著者は、いまや日本における核問題の第一人者となった太田昌克さん(共同通信編集委員)、第一次朝鮮半島核危機の際に防衛省で担当していた柳澤協二さん(元内閣官房副長官補)、防衛の現場で対応していた冨澤暉さん(元陸上幕僚長)、北朝鮮経済と言えばこの人しかいないという今村弘子さん(富山大学教授)。豪華ですねえ。

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 もともとは昨年末、「自衛隊を活かす会」でこの本のサブタイトルをテーマにしてシンポジウムを開催し、それを書籍化しようと思っていたのです。しかし、その後の急展開があったので、当然のことではありますが、米朝首脳会談を受けて執筆していただくことにしました。

 首脳会談の結果がどうなるかは分かりませんが、昨年末の段階で語っていただいたことが、全然古くならないことが大事だと思います。みなさん、この問題が平和的に解決することを願う点では人後に落ちることはありませんが、同時に、この問題の複雑さ、難しさを知り尽くしていて、ただただ明るい未来が待っているというような楽観はしていないから、古くならないのです。

 「非核化をめざす」って、誰でも言えるんですね。日本政府だって「究極的には核兵器の廃絶をめざす」と堂々と言っているんですから。日本政府がそう言っても批判をしてきたのが日本の平和勢力ですので、金正恩が「非核化をめざす」と約束しただけで舞い上がるのではなく、どうしたら本当に非核化につながるのかを冷静に分析し、提起できると思います。

 それにしても忙しい。ブログもここまで。7月末には出版したいな。