2015年12月1日

 私が若い頃、小田実の『何でも見てやろう』が流行っていました。アメリカを貪欲に旅した記録だったと記憶しているけれど、まだ留学熱が高まる前で、すごい人がいるもんだと思っていました。

 その後、海外留学がだいぶ普通になりましたけど、最近、出て行く人が少なくなっているそうですね。意欲の問題なのか、お金の問題なのか、難しいところです。でも、昨日から東京に来ていて(明日まで)、ついでに娘の留学関係で手をつけていて、お金の問題はクリアーする方法があると実感しました。

 まだ大学で学んでいる娘が一人います。来年3月末からデンマークに留学予定。デンマークにはホイスコーレといって、いわゆるフリースクールの走りになった学校があるとか。それが20近くもあって、そのうちの一つは英語で教えていて、いろいろな教科が学べるんですよ。

 それで、若い人だけではなく、向学心に燃えた中年とか、新たな生きがいを求める高齢者とかが世界から集まっているそうな。そんなところで勉強できたら、娘の人生にとっての意味があると思います。

 しかも、安いんです。1カ月平均でいうと、学費と、寮費(3食付き)で14万円。いまどき、日本で地方の国立大学に入ったとしても、月平均の学費が5万で、9万で下宿代と食事代をまかなうなんて至難の業なので、デンマークに行った方が安いです。

 それでもヨーロッパ往復の交通費はバカにならないよね、と思うでしょう。私も本日までそうでした。ところが、旅行社に相談したところ、フィンランド航空には若者割引の制度があって(24歳以下)、往復の航空運賃が6万7千円でした。驚き! 

 そういうことですから、若い人には、是非、海外をお勧めします。娘には以前から、デンマークでいい仕事が見つかったら、日本に戻ってこなくていいと言い渡しています。この日本で、若い女の子が、まともな仕事にありつけるのは、よほどの幸運がないと無理ですもんね。

 もちろん、いつか日本に帰ってきてもいいんです。けれど、その場合も、客観的に日本を見つめる目を身につけてもどってほしいと思います。

 娘が旅立つとと、私の子育ても終わりです。後は、本当に、やりたいことだけをやって人生を過ごします。