2017年4月6日

 昨日、取材を受けました。この号で、「穂村弘in京都ワンダーランド」(仮)というカラー30ページの企画が進んでいるらしく、その一環だということです。

 京都のワンダーな飲食店、書店などを紹介するそうですが、出版社も対象になっているんですね。それで、「京都の出版社が勧めるワンダーな本」ということで、私が取材を受けた次第です。

 なぜ弊社が対象になったのか、よく分かりません。取材に来たライターの方も、「ホームページを拝見すると、真面目な本を出している出版社ですよね」とおっしゃっていたので、「ワンダー」を基準にした企画の対象とは正反対の存在だと思うんですけどね。

 まあ、「御社はどんな本に力を入れておられて、今後どんな本を制作していくのか」と事前質問にあったので、今後も含めて「ワンダー」と言えるなら、これしかないと思って説明しました。『抑止力のことを学び抜いたら、究極の正解は「最低でも国外」』(鳩山由紀夫×柳澤協二)です。

 この本、帯文は、こうしようと思っているのです。「2010年、普天間基地をめぐり、「学べば学ぶほど」の言葉で県内移設に回帰した元総理の鳩山氏、それを批判することで論壇デビューした元防衛官僚の柳澤氏。7年の時を経て初めて相まみえ、問題の所在を根底から議論し合った。

 鳩山さん、対談でもおっしゃっていましたが、この7年前のできごとは、できるなら思い出したくない過去に属するんですね。それでも、この問題を反省的に総括することなしに、沖縄の基地問題の解決に寄与することもできないし、それがご自分の人生にとっても不可欠だということで、応じてくださったわけです。

 昨日の取材では、なぜ私がこんな本をつくるようになったのかということを、入社以来の経過も含めて、いろいろお話ししました。ま、波瀾万丈というか、十分に「ワンダー」だったようです。

 それでも、『ダ・ヴィンチ』の読者は、30代中心ということで、政治とか左翼とかは親和性がないそうです。でも、その中に、イデオロギーではなく、人と人をつなぐ言葉のありようを感じ取っていただいたらしく、そこで勝負するような記事になりそうです。

 5月6日発売。ご期待下さい。

 なお、少し前に、沖縄ウィークのことを書きました。ツアーは9月28日出発で10月1日までの3泊4日。28日に沖縄の局面を学習した後、やんばるへ。翌日の昼間、辺野古で鳩山由紀夫さんとの交流、夕方から那覇で鳩山さんと柳澤協二さんとの対談。30日の午前は自由行動で、午後は「自衛隊を活かす会」のシンポ「沖縄に海兵隊は必要か」に参加し、夜は打ち上げを兼ねて伊勢崎賢治ジャズセッション。出発日は午前中に南部の戦跡巡りという感じでしょうか。伊丹出発便も用意したいな。