2015年7月7日

 来年3月23日からの「マルクスの旅」ですが、宿泊場所が決まりました。内田樹さん、石川康宏さんと訪ねる旅のことです。

 23日と24日はドイツのトリーアです。いうまでもなく、マルクスが生まれた場所です。その生家が博物館になっていて、繁盛しているようです。そこを見学してマルクスを見直したという、ドイツ観光局の人の話も聞きました。ドイツのなかでも早くから栄えた場所だということで、世界遺産の街でもあるそうです。

 25日は朝起きたら、まずケルンへ。『新ライン新聞』へのマルクスの原稿が残っているというケルン市歴史文書館です。そこに短時間滞在し、1848年ドイツ革命の終焉の地とも言える「フランクフルト議会」が開催された教会(現在も、ゲーテ賞の授賞式に使われている)を見て、宿泊。その夜、「ドイツ革命におけるマルクスとグリム(兄)」という講演が聴けるかも(内田さん、石川さんではなく)。

 26日は、フランクフルトを発ってイギリスのマンチェスター。産業革命の中心地ですよね。ここに科学産業博物館があって、当時の紡績工場の様子が分かるわけです。それをエンゲルスが『イギリスにおける労働者階級の状態』という本に書いたのですね。そのことも、ここでは明示されているそうです。

 ただ、そこでは泊まらず、夕方にはリバプールに移動。26日、27日と泊まります。港の博物館には、「奴隷貿易」展示室があるそうです。イギリスがアメリカから原綿を輸入する→それでつくった綿製品をアフリカに輸出する→そのもうけで奴隷を買ってアメリカに輸出する、という三角貿易で産業革命が成り立ったわけですよね。まあ、そういう分野だけでなく、世界遺産としてのリバプールの港町を味わっていただきますし、ビートルズ好きの方には自由時間で回ってもらうとかの趣向も。

 そして、28日、29日とロンドンです(30日は機内泊)。マルクスが住んでいた貧しい家とか、ハイゲートのお墓とか。以前の記事で、マルクスが『資本論』を書いた大英博物館図書室では座った席まで特定できると書きましたが、その記事を見たロンドン在住の方からメールがあり、数年前に図書室ではなくなり、席もなくなったとのこと(数年前に知っていたけれど、元に戻っているかもと思って、その日、わざわざ確認のために足を運んでくださったのです)。お知らせ、ありがとうございます。このブログも、いろんな方のご厚意で成り立っているんですね。

 8月になったら募集を開始する予定です。旅行費用、40万円を切って、できるだけ30万円台半ばに近づけたい。おそらく、あっという間に締め切る可能性があります。希望される方は、ブログを注目していてください。