2015年7月21日

 何回がご紹介してきましたが、「「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟」の裁判が2カ月に1回開かれます。その度ごとに原告がたくさん集まってこられるのですが、傍聴できるのは限られた人数なので、多くの方が裁判所の外で待つことになります。そういう方を対象に、講演会を開いてきました。

 3月が浜矩子さん、5月が白井聡さんでした。そして今回が藻谷浩介さん。9月は大友良英さん、11月は内田樹さんと続きます。原告のみなさん、お楽しみに。来年の3月には本にして出したいなと思っております。読者のみなさまもお楽しみに。

 福島に来ると、やはり福島のニュースが目に入ってきます。今朝も、いわゆる自主避難者への住宅補助が、2年後に打ち切られることが話題になっていました。たしかに除染は進んでいるけれど、実家の近くは除染されない広大な山林で、自分がそうしたところで子どもの頃に遊んだことを思い出すと、自分の子どもの遊び場所に不安があって、なかなか帰還の決断ができないという方が紹介されていました。そうでしょうね。

 一方、福島市のさくら保育園は、除染も進めるし、子どもの遊び場所にも気をつけるということで、子ども一人ひとりの放射線被ばく量の実測値を見ると、他県の子どもより低いという実績をつくってきました。しかし、3.11以前はやっていた山林の散歩もできるようにしたいということで、そこの除染にも力をいれ、近くかつてと同じ遊び、お散歩ができるようになるとのことです。

 いろんな方が、いろいろな不安を抱え、いろいろな努力をして、現在があるんですね。これからも福島にかかわる本、たくさん出していきます。忙しいので、ここまで。