2018年11月8日

 社会第一面トップで「憲法 異論を知る 向き合う」というタイトルの記事でした。東京本社版、名古屋本社版、西部本社版には出たのに、大阪本社版にだけ出なかったので紹介しておきます。
 最初に国士舘大学で憲法を教える成瀬トーマス誠さんの経験が書かれています。その上で、私が林吉永さん、柳澤協二さんとともに6月に参加した「みやぎ弁護士9条の会」の取り組みから記事が始まります。

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 「異論との対峙」を試みる動きは、各地の護憲派の中でも広がる。

 6月、仙台市内であった集会。壇上には航空自衛隊幹部の林吉永さん(76)がいた。

 国防を考えるうえではF15戦闘機の装備だけでなく、隊員の弾の数を充足させるのが大事なこと、北朝鮮の非核化は通常兵器による脅威の増加と表裏一体であること。「安保のリアル」を訴えた。

 主催したのは「みやぎ弁護士9条の会」。世話人の草場裕之さん(63)は、林さんを招いた理由について「自衛隊の現実を直視するため」と説明する。

 9条に自衛隊を明記する自民党改憲案について各種の世論調査をみると、賛否は分かれる。一方で「自衛隊には良い印象を持っている」人は、内閣府の世論調査で2012年に初めて9割を超え、今年も同様の結果だ。

 安倍改憲への賛否は決めかねるが自衛隊は必要──。そんな層との対話は、自衛隊の実態を知らないと成り立たない」

 専守防衛と「非戦ブランド」の維持を訴える「自衛隊を活かす会」。事務局長で、かもがわ出版編集長の松竹伸幸さん(63)は今年、全国10カ所以上で同様の集会に呼ばれた。

 「護憲派」と一言でいっても、非武装中立や専守防衛のもとでの自衛隊容認など、立場はさまざま。あえて仲間内では自衛隊の是非に触れない人も多かったという。

 それが、自民党改憲案を機に「自衛隊の役割に向き合わざるを得なくなった」と松竹さんは言う。改憲反対の署名活動に応じた人からでさえ「自衛隊のことはどう思うの」と尋ねられる。「『相手を知ろう』という動きは、少し前なら想像出来なかった。貴重な変化が市民の現場では起きている」。年内、松竹さんは複数の集会から声がかかっているという。

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