2014年12月4日

 いっせいに選挙結果の予測報道が出ましたね。みなさん、どう捉えたでしょうか。

 安倍さんではイヤだという声がこれだけ充満しているのに、その安倍さんが大勝する。一強体制をさらに強固なものにして、選挙が終わったら、やりたい放題なんでしょうね。ここまで来たら、集団的自衛権の安保法制だけじゃなくて、憲法本体にまで手をつけてくるでしょう。

 いやはや、安倍政権をこうやって終わらせるんだって、どの野党も選挙で説得力ある道筋を語れなかったからなあ。そこが見えてこないと、安倍与党を落選させるような投票行動は、本格的には生まれてこないでしょう。この予測議席が出たあとでは、安倍政権退陣の道筋を語るって、ますます簡単ではなくなりそうです。

 救いは、安倍政権とは真正面から対決している共産党が躍進しそうなことと、選挙を前にして安倍政権との対決姿勢を打ちだした民主党も少しは前進しそうなことでしょうか。それとは逆に、「是々非々」みたいな立場をとってきた維新や次世代は後退しそうなこと。

 まあ、現時点では、そこまでなのかもしれません。安倍さんを倒す展望は見えていないけど、その展望を手にするためにも、とりあえず安倍さんと対決する政党を育てておいてやるかという感じでしょうか。

 そのことが、安倍さんを退陣させたあとにつくるべき政権について、ひとつのイメージを国民のなかでつくりあげてくれればいいなと思います。安倍さんのあとの政権は、安倍さんの亜流政権ではなく、安倍さんとは異なった路線を歩む政権だというイメージです。

 おそらく、沖縄で実際にやっている選挙共闘型の政権でしょうね。沖縄の場合は米軍基地問題が大きいですが、集団的自衛権とか憲法改定問題とかTPPとか、安倍さんが壊そうとしている旧来型の保守とも共同していく路線。そのためには安保条約の問題での意見の違いは棚上げする路線。

 沖縄県知事選挙は、本格的に研究する必要がありますよね。翁長さんが出ること、多くの人は選挙直前に知ったみたいですが、現地の関係者のあいだでは、一年以上も前から既定路線だったんですね。だけど、それまでは安保廃棄の革新共闘だったけど、そうでない共闘路線を本土の政党幹部が認めないかもしれないという懸念があって、いろいろ調整機関が長かったわけです。

 以前は沖縄で国政選挙で共闘が実現することは、安保廃棄で一致するという「例外」的な状況の産物と言われました。だけど、安保廃棄で一致しなくても共闘が成立したわけですから、もう例外ではなくなると思われます。

 選挙後に圧倒的な多数になった安倍さんを倒す展望を手にするためには、まず沖縄の調査をして、本にすることも必要かもしれません。選挙後、忙しくなりそう