2015年6月25日

 自衛官と共産党の本では、メールも含め、いろいろご提案をいただいています。ありがとうございます。それをふまえ、考えますので、引き続きよろしくお願いします。本日は別の話題。

 すでに書いたことだけど、歴史認識をめぐる安倍談話に関する本を執筆中で、いろいろ調べている。本日、外務省のホームページに、「先の大戦をめぐる諸問題 (外務省まとめ)」というのがあるのを知って、早速アクセスしてみた。そうしたら、なんと、次のようなものが表示された。

ページが見つかりませんでした。
申し訳ありませんが、ご指定のページは移動したか、削除された可能性があります。
お手数をおかけしますが、「トップページ」または「サイトマップ」から再度お探しください。何卒ご了承ください。

 う〜ん。「トップページ」または「サイトマップ」からも探したけれど、このテーマでまとまったページはなくなったみたいだね。安倍さんの歴史認識見直しは、こういうところにも影響を与えているのかもしれない。

 もちろん、歴史問題がなくなったわけではない。だが、存在する場所でも、かなり立ち位置が変わったのではないかと思えるものがある。

 たとえば、「歴史問題Q&A」というところがある。そこで、次のような質問があげられている。

 「先の大戦に対して、日本政府はどのような歴史認識を持っていますか」

 これに対する答はこうだ。

 「我が国は、かつて植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。我が国はこの歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切なる反省と心からのお詫びの気持ちを常に心に刻みつつ、……」

 これって、もう村山談話の立場じゃないんだよね。村山談話の該当箇所は以下のようなものだ。

 「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、……」

 どこが違うか分かるだろうか。そう、村山談話にあった「国策を誤り」という箇所が、すっぽりと削除されているのだ。

 侵略だったと認めただけでなく、「国の政策が間違っていた」ということが、村山談話の最大の特徴だった。それなのに、もうそれは日本政府の公式の立場ではないということだろう。マスコミでも安倍談話と関連して問題になるのは、「侵略」「反省」「お詫び」だけなので、気にかかっていたんだけどね。

 いやあ、ちゃんと本を書かないとね。忙しいけど、がんばります。