2014年10月8日

 突然つくることになった本です。「異議あり開催計画! 2020年東京オリンピック・パラリンピックを考える」。

 編著は「革新都政をつくる会」。東京の本を京都の出版社がつくるって、全国的な意味のある本なのでうちはいいんだけど、東京の出版社さん、いいんですか?

チラシ・オリンピック

 まあ、ふつうの出版社なら、とうてい引き受けないスケジュールです。だって、昨日にどっと原稿と資料が寄せられて、月末には本にして納品するというんですから。ということで、あわてて書店向けチラシもつくりました。

 来年2月、オリンピック組織委員会と東京都は、IOCに最終的な開催計画を提出するそうです。それに向けて、いろんな人たちが、「こんなオリンピックにしよう」という声をあげていて、そのための世論づくりに使われる本ということになります。

 あまり関心がありませんでしたが、オリンピック憲章とかIOCがつくったアジェンダ21によると、オリンピックの目的は「人間の尊厳保持」であったり、「平和な社会の推進」であったり、「社会的排除と闘う」「貧困と闘う」ことであったりするようですね。だから、ロンドン・オリンピックでは、低所得者に配慮した住宅計画などを含むロンドン・プランがつくられ、それにそってオリンピックも計画されたとか。施設の建設など最小限にとどめられたそうです。

 ところがご存じのように、東京オリンピックに向けては、建設計画のラッシュです。駒沢競技場などは使わず、新国立競技場を巨額の建設費でつくったりもします。アベノミクスの第4の矢ということで、地下鉄とかもつくられます。すごい計画ですよね。

 今回の本は、そういう動きを強く批判します。そして、全ての人びとのためのスポーツへの転換、社会的排除や貧困との闘いの重視、環境にやさしい持続可能な社会の構築などを展望し、そこに位置づけられるオリンピックにしようという提案の本です。

 オリンピックのやられる夏って、ヨーロッパの北中部は別にして、「暑い」という感じがありますよね。最近はとくにそうです。実際に参加する選手にとっても、ホントに夏に東京でやるのがいいのかという問題もあります(7月24日から8月9日だそうです)。

 だけど、記憶になかったけど、ソウル・オリンピックは、9月17日から10月2日だったとか。東京が夏になったのは、放映料の最大の負担者であるアメリカへの配慮だそうです(アメラグとバスケのオフだとか)。いろいろ考えさせられます。

 まあ、とにかく、突貫工事です。がんばります。