2016年4月12日

 いよいよ衆参ダブル選挙が現実味を帯びてきた。北海道補選次第という面があるかもしれないが、自民党が負けることになっても、逆に、ダブルをやるモチベーションが加速する可能性もある。だって、北海道補選での野党共闘は、現状の野党関係からすると偶然的な要素が強く、解散総選挙で野党をバラバラにしたほうがいいという判断が働く場合もあるだろうしね。野党の成長にとってはまたとない機会だが、選挙までにどこまで行けるのだろうか。

 選挙が近づいてきたということで、マスコミもいろいろ動き出しているようだ。憲法問題が争点になっていくことを見越して、準備が進んでいる。私のところにも先ほど、憲法9条の将来を熟議するためのシンポジウムに参加しないかという案内が来た。改憲派としては長谷川三千子さんや井上達夫さんの名前があがっていた。私が護憲派の代表ということでは、怒り出す護憲派がいると思われるので、私以外に、ゴチゴチの護憲派も加えて下さいよとお願いしておきました。長谷川三千子さんと議論できる日が来るなんて、夢にも思わなかった。幸せだなあ。なお、改憲派代表にもう一人いるけれど、私との組み合わせが絶妙なので、公表されるのを楽しみしていて下さい。

 ところで、選挙後に改憲が浮上するとすれば、緊急事態条項を入れる問題だというのが常識的な理解だろう。だけど、ダブル選挙でそれを問えるのか、安倍さんには真剣に考えてほしいと思っている。

 だって、緊急事態条項って、天変地異があって、国会も召集できないようなことが想定されるから、行政に特権を与えようというものである。それが現実的なものだから、憲法を改正してまでやろうということだ。

 だけど、そんな緊急事態が現実的だと安倍さんが真剣に思っているなら、ダブル選挙などやってはダメでしょ。解散などしないで、衆議院議員が緊急事態に備えておけるようにしないとね。ダブルをねらうような人に、「緊急事態改憲」は口にできないし、口にしてはならないと思う。

 それとも、「参議院の緊急集会があるから解散しても大丈夫」とでも弁解するのかな。それなら、「参議院の緊急集会があるから改憲しないでも大丈夫」ということになるんだけど。