2016年4月15日
衆議院北海道5区補選、克服すべきは、やはり最後は「野合論」ですよね。いわゆる「謀略ビラ」なるものも出てきました。
ただ、このビラ、少なくともオモテは、共産党の綱領を引用しているだけなんですよ。安保条約廃棄とか自衛隊の解消とか、そのまま正直に引用しています。
それに対して、「赤旗」の本日の反撃解説、どうなんでしょうか。次のように書いてあります。
「謀略ビラは、補選の焦点の問題にはいっさい触れず、共産党綱領をつまみ食いし、「日米同盟」「自衛隊」「天皇」をなくそうと主張しているかのようにねじまげています。まったくのこじつけです。」
「綱領は、日本共産党がどんな段階、道筋を通って最終的にめざす未来社会をどう切りひらいていくかを明らかにしたもので、選挙政策と違います。将来の段階のことをもちだして野党共闘の分断を策しても、見当違いです」
そうなんですか。私は、共産党の綱領にかかわって「未来社会」と言った場合、ずっとずっと将来の社会主義・共産主義を指すのだと思っていました。
それに、安保条約の廃棄や自衛隊の解消は、綱領の言葉としても、「将来」「未来社会」ではありません。「現在、日本社会が必要とする民主的改革の主要な内容は、次のとおりである」として出てくるんです。
「現在」、考えなければならないのは、そこに向かうためにも、安保条約や自衛隊の存在を前提とする段階が求められているということです。その積極的な意味を打ちだす必要があると思うんですけどね。共産党のためにというのではなく、池田候補が勝つためにね。
それに比べると、「赤旗」の10日付は出色でした。15面で、迷彩柄の上着を着た元自衛官の共産党市議が、すべての自衛隊官舎前で以下のように訴えたことを報道しています。
「日本の防衛ではなく、海外で自衛隊員が亡くなったとき、受け入れることができますか。改憲を狙う安倍首相についていく気持ちはありますか」「自衛隊員の命を守ることができるのは池田候補です」
以前、北海道の民主党関係者が、共産党が自衛隊基地に来て騒いだら票が逃げると口にしたことをこのブログで書きましたが、そうでもないんですね。共産党こそが自衛隊の票を取れるんだって、見せてほしいです。
ちなみに、この迷彩柄の元自衛官の共産党市議ですが、茨城県土浦市の井上圭一さんといって、弊社から昨年、本を出しています。『自衛官が共産党市議になった──憲法9条が結んだ縁』という本です。