2013年7月18日

昨日午後は、高槻市内にある大田茶臼山古墳を経て、今城塚古墳(と併設する歴史館)へ。冬につくる学校図書館向けの税金の本をつくるのだが、その準備だ。

この本の第1巻目では税金の歴史のことも扱う。国家ができる前に税金はあったのかとか、国家ができてどうなったかとか、主権者という概念が生まれて税の性質は変わったのかとか、その他その他。そういう問題にイメージをもつため、担当の編集者とデザイナーといっしょに行ったというわけ。

その後は、4コママンガの検討会である。『超訳マルクス』の本はどんどんすすんでいるのだが、そのなかでは、現代に引き寄せて考えられるよう、イラストやマンガをたくさんいれようとしている。4コママンガもその一環。

全体として、『超訳マルクス』の内容にあわせて、ブラック企業と闘うというイメージで、マンガもつくりたい。6種類。

3種類は、ブラック企業の告発だ。もちろん、ワタミとユニクロかな。これは、それぞれの代表者の顔を、どれだけうまくかけるかが大事。それと、いま政府で検討されている労働法制の規制緩和の暴露もしなくちゃ。

残り3種類は、闘うことの意味を考えるもの。これが大事だけど、むずかしさもひとしおである。

ひとつは、若者が立ち上がって成果を獲得したという、そんな感じのものだよね。やっぱり、牛丼「すき家」のことだろうか。アルバイトの残業代が支払われず、青年ユニオンに入って闘おうとしたら、会社側から「そんなの組合じゃねえ」とか言われて団交拒否にあったというヤツだ。だけど、裁判に訴えて、最後は勝ったんだよね。

ふたつめは、労働者の闘いが労働時間を短縮させてきたという、その関係がわかるもの。だって、1日8時間労働週48時間労働条約ができたのは、マルクス以来の国際労働者協会(インターナショナル)の成果だということは、かつて日本の文部大臣だって言ったことがあるしね。バカンスとか週40時間労働制とかは、フランスの反ファッショ統一戦線の成果でもある。

最後は、グローバリズムにどう立ち向かうかだろう。これは、グローバリズムというものが、どの国の勤労者をも抑圧する結果になっていて(アメリカの勤労者だって同じである)、国際連帯の基盤がつくられていることが大事かなあ。そして、国境を越えて労働者、農民が肩を組んで、『嗚呼、インターナショナル、我らがもの』と歌っているとか。

どうでしょ。編集長って、こういうストーリーを考えて、「1コマ目のマンガはこんな感じ」とか、「これは、ファッション業界の華やかさが出るように」とか、そんな指示もするんですよ。いまは、参議院選挙後にどんな本が求められるか、いろいろ考えることがあって、とても楽しいです。