2013年11月11日

 「○○○○は経済のさらなる自由化を打ち出す。政府の干渉を減らし、できるだけ市場に任せれば企業はさらに活気を生み出せると見込む。……9月末に○○の一部地域で始まった「○○自由貿易区」でこうした政策が先行実施され、海外企業にも開放されると見られる」

 これは昨日の朝日新聞の引用。ここで問題です。○○には何という文字が入ると思いますか。二番目と三番目は同じ言葉です。

 いやあ、安倍さんのやろうとしていることと同じですよね。世界で企業が一番活動しやすい国づくりとか、何とか特区とか。だから本当は日本のことだと思いつつ、あまりに簡単すぎて、ひっかけ問題だとばれてしまうかも。

 そうなんですよ。違うんです。最初の○○は3中全会。近く中国共産党が開く会議のことですね。次の○○は上海。

 もちろん私は中国の記事だと分かっていて読んだんです。だけど、この部分に来て、あまりに安倍さんの政策と似ていることに、啞然とした次第です。

 そういえば、似ているのは経済だけではありませんよね。軍事費を連続的に拡大する中国と同様、首相になって直後に軍事費を前年度より減らしただけでは足りず、来年も増やそうとしています。秘密保護法を見ていると、メディアが権力に弾圧され、いいなりになる中国のような世の中になるのではないかと、どうしても心配になります。「愛国教育」だって考え方は同じだし。

 安倍さんって、よく「価値観外交」って言うでしょ。価値観を同じくする国同士で連帯して、異なる国に対抗しようというヤツです。

 だけど、安倍さんに一番価値観の近い国は中国なのかもしれませんね。安倍政権に対抗する流れを作り出すために、「日本を中国のような国にするな!」ってスローガンを掲げられたら、スッキリするのになあ。それとも、「価値観外交が大事なら価値観の同じ中国と同盟せよ」かな。

 前回の記事で、ひとつ書き忘れていました。「コメ輸入自由化」というスローガンですが、条約や法律でコメの輸入を押しつけるわけですから、「自由化」という言葉は使うべきではないんです。正しくは「コメ輸入強制化」。われわれのスローガンは、「コメ輸入強制化反対!」か、「農民にコメ作りの自由を!」でしょうかね。